ふくおかフィナンシャルグループ傘下みんなの銀行、SASのデータ分析基盤導入により与信審査システムを高度化

個人向けローン事業の早期立ち上げおよび収益化を加速

アナリティクスのリーディング・カンパニーであるSAS Institute Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:シュクリ・ダバギ、以下 SAS)は、株式会社みんなの銀行(本社:福岡県福岡市、取締役頭取:永吉健一、以下 みんなの銀行)が、国内で初めてGoogle Cloud上に、SAS® Viya®環境で利用可能な「SAS® Intelligent Decisioning」を導入したことを発表します。これにより個人向けローン事業に関わる意思決定ルールを集約して管理し、フロー別シミュレーションが可能となるため、業務における意思決定フローの適宜適切な管理および差分確認業務が大幅に効率化されることとなります。また、開発したモデルを即座に審査フローに組み込むことができ、システム実装待ちによる精度劣化の防止に加え、スピード感を維持した業務遂行が可能となります。

金融庁主導のオープンAPIの利活用推進を皮切りに、ITを活用した金融の高度化が推進され、金融業界は変革期にあります。金融とITを結びつけ新たな価値創造を模索するフィンテック企業の台頭や、2021年11月1日の金融サービス仲介業の創設により、異業種による金融市場への参入障壁が下がるなど市場の流動性が高まるなか、既存の金融機関の存在意義がより一層問われています。また、国内の人口減少に伴う市場規模の将来性も懸念されています。このような市場課題を受け、みんなの銀行では2022年7月12日より、デジタルネイティブ世代を中心とした若年層に向けて、スマートフォン完結型のローンサービス『みんなの銀行 Loan』の提供を開始しました。

企業の意思決定を自動化・効率化するSAS® Intelligent Decisioningの導入は、国内初のデジタルバンクとして業界を牽引するみんなの銀行の新たなビジネス開発を迅速かつ柔軟に支えます。具体的には、顧客がアプリからローンを申し込んだ際、審査結果に至るプロセスにおいて、従来は銀行が実施していた判断を自動化することで工数を削減すると共に、審査のリアルタイム性を向上させます。審査フローにはAIを組み込むことが可能なため、今後、与信判断の精緻化・更なる早期化を実現します。

また、この度の導入に合わせて、信用リスク管理機能を提供するSAS® Banking Analytics Architectureおよび審査ロジックの柔軟な組み換え機能を提供するSAS® Risk Modelingも導入し、今後の機能拡張に向けた活用を検討しています。SAS® Banking Analytics Architectureでは一部既に、信用リスク管理業務におけるデータの蓄積・加工・分析、レポート出力機能などを実装、新事業における業務体制を確立させました。SAS® Risk Modelingについては、顧客への貸付金額算出から与信審査まで、モデルライフサイクル上の必要機能をワンストップで提供するため、機械学習などの新たな分析手法やビジネスパートナーに関するデータなどを用い、消費者ごとによりパーソナライズされた新たな与信モデルの構築実現に向けた今後の拡張が期待されています。

なお、これらのソリューションは全てGoogle Cloud上で構築されたことから、クラウドネイティブのソリューションとして進化を続けるSASプロダクトの今後の機能拡張に柔軟かつ継続的に対応し、システム成長に伴う持続的な業務効率の向上を図ります。

株式会社みんなの銀行 シニアマネージャ 石井 守氏は、次のように述べています。「当社では、デジタルを活用した変革を推進することで、国内初のデジタルバンクならではの付加価値の高い金融サービスを通じて新たな金融体験をお客様にご提供するべく邁進しております。今回のSASソリューションの導入により、個人向けローンサービスの開始と同時に、消費者データを初めとした多様なデータの蓄積・加工・分析の基盤が整いました。今後、当社が保有する分析資産を活かし、データドリブンな意思決定によって更なる銀行サービスの改善や将来の新サービス開発に取組んでまいります。」

SAS について

SASはデータとAIのリーディング・カンパニーです。SASの革新的なソフトウェアと業界特化型のソリューションが、世界中のお客様にデータを信頼できる意思決定に変換するパワーを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。
*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

  • SAS Institute Japan株式会社
    広報担当: 森屋
    TEL: 03-6434-3700
    E-mail: jpnpress@sas.com