Suarez

SAS® Analytics ProとSAS® Enterprise Guide® を使って販売統計を改善

Suarez Corporation Industriesは、40年以上の歴史がある、製品革新とマルチチャネルのダイレクト・マーケティング分野の最大手である。時代の要請に応じて常に革新的で高品質、かつ経済的な製品とサービスを提供し続けてきた。宝石類から収集家向けコイン、健康商品まで、さまざまな商品を扱っており、ダイレクトメール、電話、カタログ冊子、オンライン販売、テレビ販売を通じたSuarezの年商は1億ドルを超える。

製品とサービスの絶え間ない拡充、顧客ベースの成長、サプライチェーンの複雑化に直面した同社では、それまで使っていた古い意思決定支援システムを廃し、高度なビジネス・アナリティクス・ソリューションを取り入れる必要性を認識。求めていたのは、ターゲット・マーケティングのための顧客セグメンテーション、ポートフォリオ評価のためのリスク見積、サプライチェーンと在庫の管理に関連したプロセスの改善に役立つようなソリューションだ。


私たちは何が起こったのか、なぜそうなったのかについて問題と原因を特定し、統計的に見てマーケティング・キャンペーンの成功あるいは失敗を左右するような可変要素、手続き、プロセスを見つけ出すことができます。SASの活用で生まれる将来のチャンスを思うと、興奮を禁じ得ません。統計に基づく意思決定を、より正確、より迅速に行うことが可能になったのです

ジョージ・オヌール(George Onul)氏
シニア・アナリスト

アナリティクス活用の土台を構築

新しい全社的なビジネス・アナリティクス環境の土台を築くためにSuarezが選択したのはSAS Analytics ProとSAS Enterprise Guide。この環境では、データへのアクセスやデータの操作・分析に欠かすことのできないツールが完備していると同時に、正確で示唆に富んだ業績レポートを配信することができる。

Suarez Corporation Industriesのディシジョン・サイエンス担当ディレクターであるスコット・ムドラ(Scott Mudra)氏は言う。「SASを導入したことで、より強力なモデルを構築し、より複雑なシミュレーションを実行できるようになりました。タイミング、動的な原価計算システム、経済状況の変化、ビジネス上の制約などを分析に取り込むことができます。データや情報から、何が起こったのか、なぜそうなったのかに対する理解を深めるために役立っています」

優れた効率性と正確性

「SASの利点は、当社のアナリストたちの目にもすぐに明らかになりました。データを集計し、各種情報の寄せ集めを一貫性のある形に変換し、それを多次元環境内で分析することで、ビジネス上の複雑な意思決定を支援できます。SASで構築した新しいプロセスにより、これが可能になりました。新しいプロセスでは、さまざまな旧式プラットフォームから異なるフォーマットのデータを取り込み、追加し、マージしたり、集計した情報をコンパイル・変換することができます」(ムドラ氏)

同氏は続ける。「効率が格段に向上したことがはっきりしたのは、全社のデータをSASでコンパイル・変換したときです。予測、購買、マーケティング、オペレーションなどの部門ごとに専属アナリストを置く必要性を減らすことができました。どの部門でも、分析のために要するリソースは少なくとも20%削減されました」

「SASを使うと、知らなければ誤った意思決定や利益の損失につながりかねないデータの変則性を明らかにすることができます」と、シニア・アナリストとしてディシジョン・サイエンスを担当するジョージ・オヌール(George Onul)氏は説明する。「たとえばコレクション直販部門では、『平均の販売スペクトルにおける低めの領域(ロー・レンジ)において、実績に近い正確な予測を行えているのは事例のうち30%程度にとどまっている』という事実を発見できました。そして、対象セグメントが前回のダイレクトメール送付に含まれているかどうかが重要な変数のひとつであることに気づきました。この状況が発生したとき、不正確であることを示すプラス3.5ポイントという特異値が生じていたのです。これは事例のおよそ20%に相当します」

ムドラ氏はさらに「この発見は、『ウォレット・シェアやマーケティング・プログラム間の共食いが要検討事項であり、マーケティング戦略に組み込む必要ある』と指摘した初期の調査を裏付ける形になりました。顧客へのコンタクト戦略を最適化するにあたり、この点が追加のテストや分析に着手する根拠となり、そして結果的に、SASで構築した計測可能なセグメント・レベルのROIモデルを通じて、広告の費用対効果を最大化することができたのです。SASで構築したセグメンテーション・モデルを使い、モデル定義の母集団から無作為に取り出した標本をテストし、マーケティング・シミュレーションを行ってROIを試算しました。そして、これらのシミュレーションから得られた結果をスプレッドシートに読み込んだ上で、広告支出の管理を支援するために、従来どおりのオプション評価ポートフォリオ手法を適用したのです」と説明する。

より正確で、より迅速な意思決定のための基盤を構築

ムドラ氏とオヌール氏はともに、SAS Enterprise Guideによってレポート、分析、シミュレーションの迅速化が実現したという。毎週、シミュレーションのプロセスフローを実行し、流通における変化を監視する。また、多彩なレポート機能により、新たな発見が促進されると同時に、結果をさまざまな分かりやい形式でユーザーに提示できている。

「私たちは何が起こったのか、なぜそうなったのかについて問題と原因を特定し、統計的に見てマーケティング・キャンペーンの成功あるいは失敗を左右するような可変要素、手続き、プロセスを見つけ出すことができます。SASの活用で生まれる将来のチャンスを思うと、非常に大きな期待を持ちます。統計に基づく意思決定を、より正確、より迅速に行うことが可能になったのです」(オヌール氏)

Suarez

課題

ビジネスの成長とサプライチェーンの複雑化に対処するため、高度なビジネス・アナリティクス・ソリューションを活用して、意思決定支援プロセスと情報処理プロセスを改善する

ソリューション

利点

  • 部門ごとに専属アナリストを置く必要性を減らし、分析のために要するリソースを少なくとも20%削減
  • 統計的に見てマーケティング・キャンペーンの成功あるいは失敗を左右するような可変要素、手続き、プロセスを発見
  • 収益機会の喪失や利益の損失につながりかねないデータの変則性を検出
  • SASで構築した計測可能なセグメント・レベルのROIモデルを通じて、広告の費用対効果を最大化
  • レポート、分析、シミュレーションの迅速化