Organic流のソーシャル導入手法

センチメント分析からROI予測まで、ソーシャルメディア上での重要な測定結果をクライアントに提供するデジタル広告代理店のOrganic社

ソーシャルメディアを活用したキャンペーンが長期的にみてどのような結果になるかを、開始から1日か2日のうちに予測できるとしたらどうでしょうか? その予測を活用してキャンペーン計画をすぐに改善できるとしたらどうでしょうか? Organic社はSAS Analyticsを駆使してこうした取り組みを実現できるように、さまざまなブランドを支援しています。

以下では、Organic社の統計担当マネージャーであるジョナサン・プラントナー(Jonathan Prantner)氏に、センチメント(感情)分析や速度と加速度の計算といった統計手法がデジタル・マーケティングにおけるクライアントの意思決定に及ぼす影響をご説明いただきます。

Q: 従来型のマーケティングに関わってきた担当者の多くは、今もなお、ソーシャルメディア対応が不可避という新時代に戸惑いを隠せないでいます。貴社はデジタル・マーケティング代理店ということですが、ソーシャルメディアによるマーケティングと測定への移行は自然に行えたのでしょうか?

マーケティングの観点からすると、ソーシャルメディアは次の方向性として論理的な延長線にあります。Organic社はかなり以前から、ダイレクト・レスポンス・メディアと連動したマーケティング・ミックスに取り組んできました。

ソーシャルメディアは、ただちに購入に影響するわけではないブランディング・メッセージやブランド体験を提示する場です。ソーシャルメディアの測定がトリッキーだという見方もありますが、それはテレビ広告の販売効果を追跡する手法が常にトリッキーであるのと同じです。過去を振り返ってみても、ブランドの認知度を高める活動の効果測定や、それがブランドに及ぼす影響の追跡は、大量のアンケート調査に頼ってきました。そうしない限り、認知度の変化を測ることができなかったからです。しかし一般論として、これはとても時間がかかる上に一回限りのプロセスです。

それに対し、ソーシャルメディアでは、はるかに反射的で、生きのいい測定が行えます。ここでの反応を使って影響度を測定すれば、リアルタイムで影響の大きさを計算し、マーケティングの取り組みがブランドの認知度と検討に及ぼす影響を把握できます。

SASの素晴らしいところは、非常に強力な機能を幅広い形で提供してくれることです。

ジョナサン・プラントナー氏
統計担当マネージャー

Q: ソーシャルメディアをマーケティング・ミックスに加えることについて、貴社のクライアントは何か懸念を示していますか?

「それは素晴らしい」と誰もが口を揃えるのですが、クライアントにとって当面の大問題はその測定方法とROI(投資対効果)です。ソーシャルメディアに対するクライアントの態度は、従来のメディアが過去に登場した際と大差ありません。「それはいいですね。実に興味深い。だが、いったい、どのような価値をもたらしてくれるのですか? それが必要なことは分かっていますが、具体的にどのような意味があるのか分からないのです」といった反応です。

Q: デジタル測定に注力することは他の広告代理店に対する優位をもたらしていますか?

もちろん、そうだと確信しています。対話型の手法に特化するようになって以来、これこそ当社が自社の強みを語るべき場所だと捉え、積極的に取り組んでいます。クリエイティブ力と予測に基づいた知見をシームレスに融合させるデジタル広告代理店として、当社は独自のポジションを獲得するに至っています。他のマーケティング・パートナーとのミーティングの席でも、最近では少し話が通じやすくなっています。

Q: MIT Tech Review(英語)の記事で言及されている「速度と加速度のモデル」について説明していただけますか?

あのモデルは、まさに文字どおりのものです。ポイントは、ソーシャルメディアでの痕跡(インプリント)がどのように増えていくかという変化率に注目することです。結果を調べた時点で増加の急増(スパイク)が認められる場合は、ソーシャルな痕跡の累積傾向にまで視野を広げ、一次導関数(つまり、増加の速度)と二次導関数(つまり、増加の加速度)を求めます。急増が認められる場合は、どれだけ急増しているかから最高到達点を想定することで、増加傾向が下降局面にはいったあとでどれほど長期にわたって影響を及ぼすかを予測できます。

Facebookに広告を出す場合で考えてみましょう。初日から新しいファンや「いいね」の数にスパイクが見られる場合は、長期的に影響を及ぼしうると判断し、その影響が時間の経過とともに弱まっていく傾向を予測できます。イベントなどのPR活動を実施する場合も、同じモデルを活用すれば、イベントの成功度を単に当日の実績だけでなく、長期的な影響力にもとづいて判断できます。

どのようなキャンペーンでも、こうした測定値を用いることで、最終的な目標に照らして軌道修正を図ることが可能になります。

Q: ソーシャルメディアでのキャンペーンを測定するため、他にはSASをどのように活用していますか?

SASを使って開発したもう1つの手法は、ソーシャルメディア上の感情を測定し、キャンペーンの成功度を評価するための指標として使用するというものです。自社サイトへの書き込み件数とWebトラフィック量だけでなくソーシャルサイトを通じて同様の情報を収集し、集計を行います。そしてこうしたデータを活用して、総合的な評価スコアを作成していくのです。

基本的にクライアントは、競合他社と比較して優れている点と劣っている点を把握できます。例えば競合他社の市場シェアが今月になって増えたのなら、その促進要因となったソーシャル指標を特定することができるのです。

Q: その具体的な活用例を挙げていただけますか?

住宅メーカー企業での事例ですが、オンライン上の評価指標とクライアントが生成したリード(引き合い)件数や照会数を関連づけました。この関係を特定したことで競合他社のサイトとの比較に役立っただけでなく、競合他社が同時期に獲得しているリード件数をも推測できるようになったのです。

顧客の習慣に見られる変化は、クライアントのマーケティング計画に有益な情報をもたらします。この件で判明した重要な発見の1つは、ある競合他社が懸賞キャンペーンというその場しのぎの方法で、スコアを人為的に下支えしていた、ということです。この測定結果は、懸賞キャンペーンの有用性をめぐる議論に影響を及ぼしました。

Q: デジタル広告代理店として考えられる異なるシナリオをすべて考慮した上で、SASがもたらす柔軟性はどのように重要だとお考えですか?

SASの素晴らしいところは、非常に強力な機能を幅広い形で提供してくれることです。そうしたツールをすべて自在に活用しながら、プロセスのそれぞれの部分ごとに最適なモデルを開発できます。ですから、あるメッセージの広がりの捕捉を試みるだけの場合でも、1つのツールを使って複数のソーシャルメディアや対話の接点を取り扱い、次に別のツールを使って接点間の相関を取り除き、原因を探ることができます。その後、SASの異なる領域の機能を使ってROI用のモデルを開発し、さらに別の機能で予測モデルを開発することもできます。しかも、SASのツールはすべてが自己完結型で、かつ統合されています。データセットを構築してしまえば、そのつどソフトウェアパッケージを切り替えなくても、さまざまに異なる切り口でデータを分析できます。

もう1つの素晴らしい点は、SASのユーザーブログとSASの幅広い対応範囲です。これらはSASのユーザーグループを通じてアクセスできるだけでなく、異なる業種のプレゼンテーションを見て、その内容から学ぶこともできます。私自身、国勢調査局や医学研究企業がSASをどのように活用しているかを参考にすることがありますが、そうした外部の観点は、私たちが顧客のライフサイクルを異なる角度から検討する方法にもそのまま応用できます。

これは、消費者のライフサイクルといった幅広い対象に取り組む際に大いに役立つ知見の1つです。Googleからマーケット・バスケット分析まで、あらゆるものが考察の出発点となります。あとは、当初の想定とは違う何かに遭遇した場合にそれに対応するための柔軟性があればよいのです。

課題

クライアントがソーシャルメディア・キャンペーンの真のROI(投資対効果)を判断・追跡できるように支援

ソリューション

SAS® Analytics

利点

Organic社のソーシャルメディア測定システムは、クライアントがデジタル・マーケティング・キャンペーンの長期的な結果を予測できるように支援

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