SAS 9.3(TS1M0以降)における JBoss、WebLogicおよびWebSphere Application Serverのインストール後の設定手順

このページでは、SAS Deployment Wizard実行後に行う必要があるインストール後の設定の手順について説明します。

マルチホームドマシンにJGroupsを構成する

SASミドル層アプリケーションは、アプリケーション間の通信とアプリケーションのプロパティのキャッシュにJGroupsとJBoss Cacheを利用しています。 JGroupsソフトウェアは、UDPマルチキャスティングを通信プロトコルとして使用します。 このプロトコルを使用して、JGroupsソフトウェアは、有効なアドレスとポートコンビネーションをバインドすることができます。 マルチホームドマシンは、多くの場合1つ以上のNIC(ネットワークカード)がインストールされるため、1つ以上のアドレスを持ちます。 デフォルトで、JGroupsソフトウェアは最初のノンループバックNICをバインドアドレスとして選択します。 しかしながら、いくつかのケースにおいて、Webアプリケーションサーバーは、InetAddress.getLocalHost().getHostName()メソッドの値を JGroupsで使用するバインドアドレスとして選択することができます。 2つのバインドアドレス(JGroupsがSAS Remote Services Application用に選んだ値と、Web Application ServerがSAS Web Application用に選んだ値)が一致しない場合、 JGroupsの通信プロトコルは正しく動作しません。

JBossとJGroupsで同じバインドアドレスを使用するようにするには、次のJVMオプションをJBossアプリケーションサーバーとSAS Remote Servicesの両方で追加する必要があります。

-Djgroups.bind_addr=ip-address

このオプションでは、ip-addressの部分は次の例で示すように、実際のIPアドレスで置き換えてください。

JBossとSAS Remote Servicesでこのオプションを設定する方法の詳細は、SAS Note 35086: 「An error might occur if the JGroup value chosen for the SAS Remote Services application does not match the JGroups value for the Web application server」を参照してください。 また、「System Properties Supported by JGroups (2.4 and higher) 」も参照してください。

HP-UX環境で、調整可能なカーネルパラメータ(Tunable Kernel Parameters)を構成する

SASは、調整可能なパラメータの値がWebLogicおよびJBossにとって最適化されているか、HPjconfigを使用して検証することを推奨しています。 HPjconfigに関する情報は、「HPjconfig Downloads and Documentation」を参照してください。

HP-UX Large base_size Systems

HP-UX 11i v3で提供されている調整可能なベースページサイズ機能を使用して、より大きな値をbase_pagesizeパラメータに設定する場合、 次のHP社のドキュメントを参照してください:「Tunable Base Size Page」

SAS Webアプリケーションを複数のサーバーへ分散する

SASアプリケーションで使用するためにWebアプリケーションサーバーを自動的に構成する際、SAS Deployment WizardはSAS Webアプリケーションを複数台の管理対象サーバーに分配するオプションを提供しています。 このオプションは、管理対象サーバーを手動で構成すると選択した場合は、SAS Deployment Wizardに表示されません。

手動でSAS Webアプリケーションを構成する場合、Webアプリケーションの配置方法については、厳格な必要条件はありません。 ミドル層トポロジーのパフォーマンスチューニングに関する詳細は、「SAS 9.3 Web Applications: Tuning for Performance and Scalability」を参照してください。