SAS Forum ユーザー会 学術総会 2004 発表論文一覧
<口頭発表> 

2004年度の学術総会にて、口頭発表された論文一覧(タイトル/発表者/概要)です。

一部の論文については、こちらのページから補足資料をダウンロードできます。

なお、本論文集を含む各年の論文集を販売しておりますので、 詳しくは弊社マニュアル販売係までお問い合わせ下さい。

システム | 統計解析 | 医薬品開発 | 特別セッション
調査・マーケティング | 経営・経済 | 品質・生産管理

◆ カテゴリ:システム

「Access VBAを用いたSAS IOMの利用」
発表者: 株式会社インクリース研究所 中村竜児

AccessをオートメーションクライアントとしてSAS IOMを利用する方法の検討。

◆ カテゴリ:統計解析

「SASV9のTPHREGを用いたメタアナリシス」(チュートリアル)
発表者: 東京理科大学 浜田知久馬
共同発表者: 東京理科大学 中西豊支、松岡伸篤

個別の症例データに基づいて、生存時間をエンドポイントとして、SASV9 TPHREGを用いたメタアナリシスの解析手順を示す。また研究間の効果の均一性と公表バイアスの検討方法について解説する。

「分散分析による1自由度仮説の検定」
発表者: 株式会社アグレックス 隈本秀樹

分散分析理論を1自由度仮説の検定に応用する。他の要因による可能性のある効果を排除した上で、興味のある要因の水準間の比較を行うことは、医薬品の優越性検定において重要である。

「SASによる欠測値の代入について
−MIプロシジャおよびMIANALYZEプロシジャの使用例−」
発表者: 持田製薬株式会社 高田康行
共同発表者: 持田製薬株式会社 萩野篤司、矢島勉

臨床試験では不完全データの取扱いが避け難い問題である。欠測値の代入に使われるSASのMIおよびMIANALYZEプロシジャの具体的な使用例と注意すべき点についてシミュレーション結果を交えて紹介する。

「SAS/STAT GLMプロシジャの平方和計算の基礎」
発表者: 前所属・名古屋市工業研究所 柴山忠雄
共同発表者: 

計画行列を回復行列と推定可能行列との積として表わす式は実施配置の上の応答分解・分散分析を定めるために利用でき、SAS平方和の計算、推定可能仮説の検定、平方和縮減の検定、などの基礎となる。

「多重マルコフ連鎖を用いた経時確率密度の推定」
発表者: 株式会社タクミインフォメーションテクノロジー 斎藤和宏

過去のm期の影響を受け、n期先まで推移していく確率密度の推定を行った。これを説明するために次の二つを用いる。一つは多重マルコフ連鎖、もう一つは、説明変数の確率密度を考慮した回帰分析である。

「SAS/IMLによる最大対比法の数値積分プログラムとその傾向性検定への適用」
発表者: 武田薬品工業株式会社 西山智

西山ら(2003)が作成した任意の最大対比法のp値、検出力、サンプルサイズを計算するSAS/IMLプログラムとその傾向性検定への利用法を紹介し、性能をモンテカルロ・シミュレーションで評価する。

「SAS9:統計プロシジャの概要」
発表者: SAS Institute Japan株式会社 泉水克之

SAS9においても、統計解析や時系列データの分析、最適化の分野では、数多くの拡張が行われている。本稿では、最新のリリースとなるSAS 9.1での分析系のプロシジャについて、その主な新機能を紹介する。

◆ カテゴリ:医薬品開発

「各種の効力比の統計を支える非線形最小2乗法入門」(チュートリアル)
発表者: 中外製薬株式会社 高橋行雄

各種の生物検定法での効力比を直接推定するSASのプロシジャはないが、回帰式を非線形化することによりNLINプロシジャで推定可能となる。各種の実験デザインと数値例を示す。また、非線形最小2乗法の計算法について解説をする。

「サンプル数が少ない非臨床の経時データ解析 mixed プロシジャの評価」
発表者: 旭化成ファーマ株式会社 大石理佳

非臨床の薬効薬理試験など、サンプル数が少ない場合の経時データ解析に、Mixedプロシジャを用いた方がよいか、simulationにより検討した。

「視覚的に満足できる用量反応試験のための必要症例数」
発表者: 塩野義製薬株式会社 落合俊充
共同発表者: 塩野義製薬株式会社 松村智恵子、渡辺秀章、田崎武信

用量反応試験において、有効率が用量と単調増加の関係にあり、かつ有意な傾向性が認められることの確率を導出する。そして、この確率が一定の値以上となるために必要な1群あたりの症例数を求める。

「ランダム化比較試験における治療開始後変数で定義される
サブグループ間での平均因果効果の推定」
発表者: 京都大学大学院 森田智視
共同発表者: 東京大学大学院 松山裕

治療開始後の変数で定義されるサブグループでの平均因果効果の推定方法を提案し、その性能をシミュレーションにより評価する。解析の実行にはMIXEDプロシジャを用いる。

「FDRコンセプトとFDR法についての考察」
発表者: 塩野義製薬株式会社 佐藤亜香里
共同発表者: 塩野義製薬株式会社 角谷伸一、田崎武信

マイクロアレイなどの超多「次元」データで2群比較を「次元」ごとに繰り返す場合や、1次元の多「群」比較の問題に焦点を当てて、FDRコンセプトとFDR法の魅力と難点を、従来の多重比較法と比較して考察する。

「遺伝子発現データ解析における新たなクラスタリング手法」
発表者: NTTコムウェア株式会社 迎亮
共同発表者: 日本NCR株式会社 松本伸哉/国立医薬品食品衛生研究所 相崎健一、菅野純

マイクロアレイチップから得られた大量遺伝子発現データを効率よく解析していくためのクラスタリング手法について、SASとTeradataを使用した結果を紹介します。

「層別割付け因子をさらに共変量とする解析の意義」
発表者: 塩野義製薬株式会社 長谷川貴大
共同発表者: 塩野義製薬株式会社 田崎武信

完全無作為化法と層別割付け法で治療グループへの割付けを行い、それぞれで層別因子を共変量とする調整を行う場合と行わない場合で、検出力を比較した。

「主要評価変数が2つある検証的臨床試験における症例数設計」
発表者: 東京理科大学大学院 寒水孝司
共同発表者: 日本化薬株式会社 叶健

2つの主要評価変数の有効性を示すことが必要な検証的臨床試験において、主要評価変数間の相関を考慮した適切な症例数設計法を提示する。さらに、提案した症例数設計法を実現するためのSASプログラムを紹介する。

「臨床試験データにおける統計モデルによる適切な推定のための対処法
−JMPによるアプローチ−」
発表者: 大鵬薬品工業株式会社 澤田克彦
共同発表者: 大鵬薬品工業株式会社 福島彰、帆足浩一郎

JMPの優れたGUIを利用し、臨床試験データにおいて統計モデルによる適切な推定結果を得るための対処法について有用な知見を得たので報告する。種々の状況下での可否についても報告する。

「統合解析用データセットの自動構築に向けて」
発表者: 塩野義製薬株式会社 角谷伸一
共同発表者: 塩野義製薬株式会社 北西由武、長谷川貴大、平野勝也、田崎武信

個々の臨床試験での仕様書(Excel)と変数辞書(SASデータセット)から統合解析用のデータセットを構築するための標準化を検討した。

「臨床試験における集計解析用SASプログラムの標準化 〜「標準マクロ集」の作成 〜」
発表者: 株式会社アーム 柳澤健太郎
共同発表者: 株式会社アーム 常吉華奈、山本典子

臨床試験における集計解析業務のSASプログラムのモジュール化を行い「標準マクロ集」を作成した。使用実績が多数あるソフト(EXSAS)のSASモジュールを応用する事で高い信頼性も確保した。その設計のコンセプトと詳細を紹介する。

「ダブルプログラミングによる解析用データセットの作成」
発表者: 興和株式会社 山本祐史
共同発表者: 興和株式会社 益田隆史、菅波秀規

データ解析を行う上で、解析用データセットの作成は極めて重要である。本稿では、解析用データセットの作成にダブルプログラミングを用いる場合の利点と欠点について実例に基づいて報告する。

「SASを用いた臨床試験に関する図表作成業務における標準化について」
発表者: 株式会社シーエーシー 西川裕久

試験に関する図表の作成作業の標準化をBistaWorksを用いて試みた。図表の形式や集計出力・統計量算出用のデータセットの形式を工夫することで、各図表共通の処理を同じプログラムで処理することが可能となる。

◆ 特別セッション:「前臨床実験データの統計解析をいかに検証するのか」

「セッションのねらい」
発表者: 中外製薬株式会社 高橋行雄

統計解析の結果をいかに検証するのかについて臨床試験の分野では、これまでSASユーザ会でもしばしば話題として取り上げられて問題の共有化がなされてきたのであるが、前(非)臨床の実験データの統計解析について、どのような問題があるのか、どのような努力がされているのか、今後の課題などについて幅広い討論を行なう。

「適切な統計解析の普及活動」
発表者: 三菱ウェルファーマ株式会社 橋本敏夫

適切な統計解析の普及活動として、日本製薬工業協会における前臨床試験の統計解析への取り組みを紹介し、研究部門における統計解析業務の運用事例として当社の薬理・薬物動態試験に関する業務フローを紹介する。

「安全性試験での取り組み」
発表者: 日本化薬株式会社 半田淳

安全性試験はICHガイドラインで大枠が規定され、データ収集・解析は主に専用コンピュータシステムで処理される。システムバリデーションは行なわれるが、統計解析の検証に関するコンセンサスは明らかではない。

「薬理試験におけるSAS前臨床パッケージの活用」
発表者: 大正製薬株式会社 大月浩

弊社の薬理試験のデータ解析に前臨床パッケージを導入した経緯と解析システムの検証の取り組みについて紹介する。また、適切な統計解析手法を利用するための取り組み、現在の状況及び今後の課題についても紹介する。

「前臨床試験における取り組みとEXSASの活用」
発表者: 大鵬薬品工業株式会社 岡山佳弘

「前臨床試験の質の向上と信頼性の確保」の一環として、統計手法および統計ソフトの標準化を目的にEXSASの導入を行った。本稿では、その取り組みにおける課題・EXSASの活用状況について紹介する。

「JMPの活用:薬理試験における取り組み」
発表者: 第一製薬株式会社 本田小吉、吉池通晴

前臨床薬理試験における当社でのJMPの活用について述べる。直感的に解析が進められ、操作性に優れるが、統計ソフトとして見た場合、不足している部分もある。それらを理解した上での活用が必要である。

「前臨床試験データ統計解析の信頼性保証」
発表者: 三菱ウェルファーマ株式会社 阿部いくみ

前臨床試験における信頼性保証業務について、基本的な考え方を紹介した上で、高度な専門知識を必要とする統計解析の信頼性を統計家ではない信頼性保証担当部署が、いかに確認するか、実務経験を交えて紹介する。

「適切な統計手法の選択と統計解析結果の信頼性」
発表者: 株式会社アーム 山本典子

前臨床試験の研究者が検定手法を適切に選択できることを目的とした統計解析システムのコンセプトや方法について紹介する。また、統計解析結果の信頼性確保の要件について検討する。

「前臨床試験におけるデータの正確性の確保」
発表者: 株式会社タクミ インフォメーション テクノロジー 佐藤耕一

前臨床試験の解析業務において、データの正確性を確保することは重要な課題である。データを扱う上で発生しうる問題点を明確にし、データの正確性、信頼性を向上させるための方法について考察する。

◆ カテゴリ:調査・マーケティング

「SASによる悪性新生物、心疾患、脳血管疾患といわゆる難病を含む疾患群の
平均在院日数の解析」
発表者: 順天堂大学 楊学坤
共同発表者: 順天堂大学・東京臨海病院 今井壽正

SASにより一大学病院の癌、循環器疾患、難病の20年間の平均在院日数を解析した結果、(1)癌は在院日数の短縮を妨げ、(2)脳血管疾患の方は心疾患より長く、(3)神経難病の方は膠原病より長かったが短縮率は大きかった。

「強磁場作業者の健康状況に関する研究」
発表者: 東京慈恵会医科大学 縣俊彦
共同発表者: 東京慈恵会医科大学 宮越雄一、鈴木勇司、清水英佑/京都府立医科大学 成瀬昭二/東京工業大学 中村義之

電磁場の生態影響に関しては過去の細菌利用の研究では影響無し、哺乳動物での小核試験では影響ありとの結論が得られている。次には人への電磁場のリスクを検討する必要が生じ、磁場作業者の調査を行い解析した。

「言語能力テストにおける学習者の潜在的特性の同定」
発表者: 玉川大学 安間一雄
共同発表者: 

2値カテゴリーデータの集積から項目および被験者の差異的特性をクラスターとして顕在化させる分析方法(多変量解析)を用い、外国語学習者が能力レベルに応じて異なる構文解析ストラテジーを使うことを検証した。

「購買行動に基づく潜在的な顧客セグメントの同定と時間軸上の推移分析
〜 POSデータの活用モデル 〜」
発表者: 東京情報大学 櫻井尚子
共同発表者: 東洋大学 渡辺美智子/立教大学 山口和範

制約つき潜在クラスモデルの導入により、プロダクト別応答頻度を多項分布からの実現値とみなしてマーケットセグメンテーションを行った例を示す。

「セクハラ感のロジスティック回帰による検討」
発表者: 中部学院大学 田久浩志
共同発表者: 徳山大学 岩本晋

JMP5.1.1で男女のセクハラに対する認識の定量解析を行った。不快な思いをした時に女子学生、看護師がとる具体的行動をロジスティック回帰で解析し、セクハラ対策の参考にすることを提案した。

◆ カテゴリ:経営・経済

「Enterprise Minerを使用したデータマイニング −信用リスク計測のために−」
発表者: 株式会社タクミインフォメーションテクノロジー 角野大朗
共同発表者: 株式会社タクミインフォメーションテクノロジー 斎藤和宏

信用リスクマネジメントにおけるモデル構築のためのEnterprise Minerの使用方法の一例を紹介する。今まで手間と時間が掛かった一連の作業を効率的に行うことが可能となる。

「債権時価評価に関する実証的研究
−会計的観点とファイナンス的観点での差異に焦点を当てて −」
発表者: 株式会社金融エンジニアリング・グループ 宮村幸夫

本稿では、債権の妥当な時価評価の道を探るために、金利要因と信用リスク要因に関する複数の構成要素からなる債権時価評価モデルを構築し、市場実勢時価との比較を通して、その妥当性についての実証分析を行った。

「イベント時系列データを用いた延滞・移管債権管理モデル」
発表者: 株式会社金融エンジニアリング・グループ 角谷督
共同発表者: 株式会社金融エンジニアリング・グループ 栢本淳一

カード会社の移管債権(以下DF)の発生イベントに時系列モデルを適用し、DF発生の長期的要因及び短期的要因を分析する手法の提案を目的とする。本モデルは、リスクの逐次的なモニタリングに有用と思われる。

「入れ子型ロジットモデルを用いた企業格付モデル構築法の提案
及び提案モデルの妥当性に関する検証」
発表者: 株式会社金融工学研究所・東京工業大学大学院 坂巻英一

近年、実務に於いて利用されている格付モデルの多くは順序ロジットモデルを基礎としたものである。本論ではあまりなじみのない入れ子型ロジットモデルを用いることで格付予測を向上させるモデルを提案する。

「極値理論によるMonte Carlo試行回数の削減可能性と信用リスク量算出への応用」
発表者: 株式会社CRCソリューションズ 岸田則生

信用リスク量算出におけるMonte Carlo法の試行回数削減に極値理論を適用して、実際に試行回数を削減できることを確かめた。極値理論のパラメータ推定にSAS/IMLとETSを利用した。

「年金基金の財政状態の経年変化(成熟度)に応じた資産ポートフォリオの検討」
発表者: 株式会社金融エンジニアリング・グループ 中井眞人

年金基金の設立から終息まで財政状態の経年変化を成熟度というが、危険資産が多いと成熟度に拘わらず積立不足が発生し、安全資産にシフトしても掛金の定期的な見直しで積立不足が発生し難いことが本シミュレーションで判明した。

「SAS/EMを用いた組み合わせ分類変数の作成と効用」
発表者: 株式会社UFJ銀行 小野潔

カテゴリー変数を組み合わせることで生成される分類変数は、モデルの精度の向上や安定性に利用される。本稿はSAS/EMが自動生成する分類変数と、決定木による分類変数を比較し、両者の作成法と効用を報告する。

◆ カテゴリ:品質・生産管理

「クリニカルデータマネジメント作業における品質評価方法の提案」
発表者: イーピーエス株式会社 矢田徹

臨床試験用データベースの入力作業におけるデータ品質を定義し、入力作業終了後のデータ品質を定量的に評価する方法を提案する。また、シミュレーションによって有効性を検証する。

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