SAS、AI/アナリティクスのための新しいデータ管理ソリューションを発表

米国地方自治体では、医療情報を統合管理することで健康・福祉の質を向上

多様で複雑なデータ環境は、アナリティクスを運用化し、最適なビジネス上の意思決定を下そうとする組織にとって課題となります。アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)は、データとアナリティクスの成功に向けた基盤をさらに強化するために、新しいデータ管理ソリューションを含めることで、クラウドネイティブなSAS® Viya®プラットフォームを引き続き強化しています。

SASのAI/アナリティクス担当シニア・マーケティング・マネージャーであるタパン・パテル(Tapan Patel)は、次のように述べています。「アナリティクスは、組織がビッグデータを活用して新たな機会を特定するために役立ちます。効果的なアナリティクスの第一歩は、新しい手法を適用してデータを検出、準備、管理することです。企業は新しいSAS Viyaデータ管理ソリューションによって、クラウドとオンプレミス全体で、資産をカタログ化し、手間をかけずにデータを準備できるようになります。これらは、アナリティクスを成功させるために欠かせない要素です。」

アナリティクスのプロフェッショナルの大半は、自社のためのモデル構築や分析インサイトの提供ではなく、データの準備に極めて多くの時間を費やしています。データが単純であろうと複雑であろうと、組織に必要なものは、混乱状態に手早く対処し、柔軟性を高め、効率的にデータを変換して優れた分析資産を創出できる革新的なソリューションなのです。SASは、以下の二つの革新的なソリューションを発表しました。

SAS Studio Analyst

日常業務へのアナリティクス/AIの組み込みが進むにつれて、組織は適切な場所で、適切なタイミングで、適切な状態のデータが必要になります。

SAS Viyaで利用可能になるSAS Studio Analystは、データ・サイエンティストやデータ・アナリストに、信頼できるデータを速やかにアナリティクスに適用するためのセルフサービス環境を提供します。ユーザーはSAS Studio Analystによって、データ品質/データ準備ステップをフローの一部として視覚的に表示、再構築、またはカスタム化できるようになり、これは容易に再利用と管理が可能です。これにより、アナリティクスのイニシアティブを活性化し、必要なデータを効率的に調整できるようになります。

SAS Information Governance

データソースが無限に存在する世界において、多くの組織は利用可能なすべてのデータを把握し、データセットのコンテンツを見極め、データのアナリティクスへの適応性を評価しようと苦心しています。増え続けるソースから得られるデータ量が増加するにつれて、こうした課題は複雑化し、アナリティクスのアウトプットの価値にも影響を及ぼします。

同じくSAS Viyaで利用可能となるSAS Information Governanceは、アナリスト、ビジネス・ユーザー、ITユーザーがデータを制御および保護しつつ、データ・リソースを取得、検出、管理できるよう、直感的なデータ・カタログ/メタデータ検索機能を提供します。データ・プロフェッショナルはこのソリューションによって、データの検索や体系化に要する時間を減らし、実際の分析に投じる時間を増大できます。

データ管理とガバナンスの改善によって市民の健康を向上

米国南カリフォルニアのリバーサイド郡は、250万を超える住民の健康と福祉を向上させるために、SASのデータ統合とアナリティクスを活用しています。同郡は、複数のソースから得られる膨大な量のデータをまとめるという課題に直面していました。同郡の目標は、大規模な医療センター、精神科の入院施設、複数の医療クリニックを含む郡の医療システムを通じて、数多くの多様な住民のニーズに、効果的に対応することにあります。

リバーサイド郡はSASと協力し、社会的に最も弱い立場の住民が組織的な医療サービスやメンタルヘルス・サービス、社会経済サービスを確実に受けられるよう、データ準備、高度なアナリティクス、およびデータ可視化機能を兼ね備えたソリューションを設計しました。SAS Viyaによって実現するこのソリューションは、同郡が公立病院、郡刑務所、メンタルヘルス/社会的サービス/ホームレス・システムの医療データと非医療データを統合できるようにします。

リバーサイド郡はこうしたデータベースを接続することで、個々人が医療システム全体にわたるさまざまなサービスとどのように関わっているのかを把握し、医療アウトカムに向けて治療の経路を計画できます。これはエンティティ解決(Entity Resolution)という機能によって強化されており、個人の氏名や住所などの個人情報が複数のデータベースにわたって一致しない場合でも、固有のエンティティを識別できるようになっています。

リバーサイド郡の公衆衛生担当ディレクターであるジュディ・ナイチンゲール(Judi Nightingale)氏は、次のように述べています。「私たちはSASの導入前は、データ統合に関する深刻な問題を抱えていました。すべての住民を統合的に把握し、連携の取れていない取り組みを減らせるようになれば、郡内のすべての住民を、より迅速に健康と福祉の目標へと導くことができます。」

カリフォルニア州の社会的弱者の健康と福祉を向上させるために、リバーサイド郡がSAS Viyaをどのように活用しているかについての詳細は、以下のサイトをご覧ください。

https://www.sas.com/en_us/customers/riverside-county.html

SAS Viyaの最新リリースには、新しいデータ管理ソリューションであるSAS Studio AnalystとSAS Information Governanceが含まれており、継続的なデリバリと更新に対応する設計になっています。顧客はこのクラウド・ネイティブなソフトウェアにより、組織全体にわたってアナリティクスを効率的に民主化させつつ、アナリティクスの負荷をシームレスに管理し、確かな意思決定に向けてさまざまな運用アプリケーションにアナリティクスを組み込むことができます。

*2021年5月3日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリースの抄訳です。

本原稿はSAS本社プレスリリースの原稿を抄訳したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。

SAS について

SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なソフトウェアとサービスを通じて、世界中の顧客に対し、データをインテリジェンスに変換するためのパワーとインスピレーションを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

  • SAS Institute Japan株式会社
    広報担当: 森屋
    TEL: 03-6434-3700
    E-mail: jpnpress@sas.com