随想「マーケティングとデータ解析」

第6回 六本木のデータ解析サロン

朝野熙彦
中央大学客員教授

今回はSAS Institute Japan東京本社で開催したSASマーケティング研究部会の報告をします。

INDEX

  1. 企画と運営は
  2. コーディネーターの役割は
  3. 参加者のご感想は

1.企画と運営は

2013年5月に、SASのホームページに研究会の設立趣旨を掲載して会への参加を呼びかけました。『マーケティング活動を効果的に実行するために、はたしてデータ解析は貢献できているのでしょうか?困難はどこにあって、どうしたら解決できるのかを検討する研究会をユーザー会の中の1グループとして開きたいと思います。(以下略)』

30人の定員を大幅に上回る申し込みがありました。参加者を関心テーマによって5つのグループに分け、グループごとに研究成果を発表してもらうことにしました。教材には朝野熙彦『マーケティング・リサーチ』(講談社)を用いました。

≪研究会のスケジュールと発表テーマ≫

第一回  6月28日(金)16:00-17:30  オリエンテーション
第二回  7月19日(金)15:30-17:00  コンジョイント分析
第三回  8月30日(金)16:00-17:30  因子分析とクラスター分析
第四回  9月25日(水)16:00-17:30  希少セグメントを発見する
第五回 10月25日(金)16:00-17:30  時代のトレンドをとらえる
第六回 11月22日(金)16:00-17:30  ベイズ統計

2.コーディネーターの役割は

マーケティングは実践活動であり、マーケティングの課題解決がデータ解析の目的です。大学教員は実務経験が無いか浅いのがふつうなので実務家の悩みなど分かりようがありません。天下りの座学など効果がないと考え、今回の六本木データ解析サロンにおいて私自身は、グループ学習のファシリテーターに徹しました。

3.参加者のご感想は

ひごろ何となくやっていたデータ解析の中に、実はおぼつかない部分や誤りがたくさん潜んでいたことに気付きがありました。参加者は企業におけるデータ解析のスペシャリストでしたが、社内には相談相手もなく孤立して悩んでいたそうです。異業種の方々と語り合うことで共通の悩みに気付いたり、あるいは既に上手な工夫をしている人から教えてもらったり、という相互助け合いが行われました。 「一人だと勉強する気になれないがグループワークは効率がよい」、「他の実務家の方との情報交換は貴重でした」、「みなさんの発表内容はとても充実していました」などの感想をいただきました。素晴らしい研究会が出来て良かったと思います。また私自身も、社会人の学びを支援する姿勢を教えられた気がしております。

【経 歴】

千葉大卒業後、千葉大・筑波大講師、専修大・都立大・首都大教授を経て中央大学および多摩大学大学院客員教授。学習院マネジメントスクール顧問、日本マーケティング・サイエンス学会論文誌編集委員、日本行動計量学会理事。
著書は『ビッグデータの使い方・活かし方』東京図書(編著)、『マーケティング・リサーチ』『最新マーケティング・サイエンスの基礎』『入門共分散構造分析の実際』『入門多変量解析の実際第2版』以上講談社など多数。

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