ROOM A
8月6日(木)
14:00 - 14:30
【A-03】【論】医薬品開発,その他関連分野,統計解析

LIFEREGプロシジャを用いた打ち切りデータを含むワイブル回帰


BioStat研究所株式会社

代表取締役
高橋 行雄

共同発表者:



生存時間解析では,ノンパラメトリックなLIFTESTプロシジャおよびセミパラメトリックなPHREGプロシジャが多用されているがパラメトリックなLIFEREGプロシジャの解析事例を見出すことは困難である.観測データに打ち切りがあるような場合に誤差にワイブル分布を仮定した回帰分析を実施したいが,LIFEREGプロシジャのマニュアルには参考になる例示がない.SASの姉妹製品のJMPに最近「寿命の二変量」が追加され,ワイブル回帰が手軽に行えるようになった.この使用経験を元にLIFEREGプロシジャの活用法について段階的な解説を行う.まず,LIFEREGプロシジャの計算は,最尤法を用いているので,打ち切りデータがない場合について,誤差に正規分布を仮定する最尤法による回帰分析を行う.次に,データが対数正規分布に従うとした場合の回帰分析を行う.これは,誤差分布をワイブル分布とした場合に,LIFEREGプロシジャの内部では対数変換したデータの分布(最小極値分布)が暗黙に使われているので,ワイブル回帰を使いこなすためには,このような段階的なアプローチが不可欠である.これらの予備的解析を踏まえて,打ち切りデータが加わった場合に,対数正規分布および最小極値分布を誤差分布と仮定し,LIFEREGプロシジャによる回帰分析を実施し,解析結果を活用する上での留意点を解説する.

【発表形式】論文

【チェアマン】九州大学ARO次世代医療センター副センター長 准教授 岸本 淳司