一歩先を行く顧客管理

TTC社:高度な一貫性を備えた顧客プロファイルをリアルタイムで提供

The Travel Corporation(TTC)社は、複数の旅行・観光会社で構成されるグローバル企業グループとして、人々の休暇の過ごし方についての幅広いサービスを世界中で提供している。同グループは、添乗員付きツアーをはじめ、高級志向に特化した独自のサービス、豪華ホテル、その他レジャーなど、豊富なメニューが用意され、自社のWebサイト、コールセンター、また旅行代理店のパートナー・ネットワークを通じて顧客に価値を提供している。

異なるデータソース管理の課題

TTC社のサービスを支える複数のブランドは、それぞれが異なる予約システムから顧客に関するデータを収集していたことから、これらの情報には一貫性の面で大きな課題があった。こうしたことから、TTC社は複数のシステムを横断してビジネスルールをモニタリングし、なおかつ自社のさまざまなブランドにデータ管理サービスを提供するためのテクノロジーを必要としていた。

独立した複数のブランドを展開するTTC社にとって、高品質で一貫性を備えた顧客サービスの提供には多くの困難が伴う。その1つが、さまざまなタッチポイントから収集される顧客情報の一元管理と標準化を実現し、グループ全体で顧客の実像を共有するためのシングルカスタマービューの提供だ。すべての顧客を効果的に俯瞰できるようになれば、カスタマー・エクスペリエンスの改善やターゲットを絞り込んだマーケティング、また旅行代理店への革新的なコミュニケーション・サービスの提供に踏み出せるようになる。さらに同社では、顧客が好みのチャネルを通じて情報にアクセスできるリアルタイムのWebサービスを開発して、顧客とのコミュニケーション方法をパーソナライズしたいと考えていた。

当社はデータ・ガバナンスのジャーニーを、最初のバッチデータの品質改善から、現在活用している高度な統制環境の構築まで、まさにSASと二人三脚で歩んできました。

アラン・コックス(Alan Cox)氏
TTC社、情報管理担当ディレクター

プロセス改善に向けたビジネスルールの構築

そこでTTC社は、データ品質の改善、標準化、一元管理という目標の達成に向けて、効率的なビジネスルールの構築をサポートするSASのテクノロジーの導入を決断した。同社は直感的に使えるSASのユーザー・インターフェイスを通じて、各ブランドから入ってくるデータの合理化と検証を行い、顧客や旅行代理店、パートナーなどに関する単一のプロファイルを構築した。

また、同社はSOAフレームワークを使って新しいビジネスルールの組織全体への展開を支援するSAS Data Integration Serverも導入した。これにより、過去にTTCグループの異なるブランドあるいはパートナーの旅行代理店を通じてコミュニケーションした顧客であっても、複数のチャネルを横断してビジネスプロセス全体にわたって、理解・認識を共有することが可能になった。

さらにTTC社は、データ・ガバナンスを担当する部門の新設に当たって、「データ・ガバナンス成熟度モデル」を採用した。ここでは、データの品質をモニタリングするデータ・スチュワードを配置し、さらにデータ標準の定義、および経営幹部の承認に向けて、業務部門から幅広く社員を関与させる体制も整備した。

顧客の理解がサービスの向上を促進

TTC社はすべてのブランド横断で、データを改善、モニタリング、統制するデータ・ガバナンス・システムを確立して、リアルタイムのSOA環境を構築した。こうして同社は複数のチャネルを通じて、より総合的に顧客を把握できるようになり、適格なセールスリード(見込客)を適切な旅行代理店に引き継いで、一貫性を確保しながらも収益の増加につなげられるようになった。

また改善された顧客データは、新たに立ち上げたePartnerプログラムを通じて旅行代理店のパートナーに大きなメリットをもたらしている。TTC社は現在、同社のWebサイトを含むすべてのタッチポイントで、予約を行う旅行代理店と顧客を関連付けられるようになった。共同ブランディングによるマーケティング・コミュニケーション(例:クライアントからのフィードバックを収集するフォーム、オンラインチェックインのオファー、旅行情報、プロモーションなど)も可能である。

最終的には、顧客を一元的に把握できるようになったことで、旅行体験全体を通じてサービスの総合性を大きく改善することができた。たとえば、TTCのブランドは食事の条件といった個人的な情報を追加することができ、また旅行後にはパーソナライズされたお礼のメッセージを自動的に送付することもできる。

TTC社の情報管理担当ディレクターを務めるアラン・コックス(Alan Cox)氏は、次のように話している。「当社はデータ・ガバナンスのジャーニーを、最初のバッチデータの品質改善から、現在活用している高度な統制環境の構築まで、まさにSASと二人三脚で歩んできました。私たちが得た最大のメリットは、当社とのコミュニケーションチャネルや過去に利用したブランドに関係なく、お客様が誰であるかを正確に把握できるようになったことです。この洞察こそが、パートナーとのコラボレーションやカスタマー・エクスペリエンスでイノベーションを促進する原動力になっています」

課題

複数のチャネルを横断した顧客の一元的なプロファイルの必要性

ソリューション

SAS® Data Management

導入効果

ターゲットを絞り込んだマーケティング手法によって顧客との取引をパーソナル化し、顧客関係を改善

本記事に掲載された導入効果は、各企業によって異なる状況やビジネスモデル、入力データ、業務環境に固有のものです。SASの紹介する顧客体験は、各企業に固有のものであり、業務面や技術面の背景もそれぞれ異なるため、各事例に掲載されたあらゆる証言は、導入の典型例を示すものではありません。導入にともなう金銭的効果、導入結果、ソリューションのパフォーマンスなどの特徴は、個別の顧客による機器構成や機器のコンディションに著しく左右されるものです。本事例は、すべてのSASの顧客が当該事例と同じ導入効果を得られるとするものではなく、そうした効果を保証するものでもありません。SAS製品および提供サービスの保証内容は、各製品・サービス向けに発行された保証書に記載された内容に限られます。したがって、本事例に掲載された内容は、それらの保証内容になんら補足するものではありません。事例に掲載された顧客は、各事例をSASとの契約にもとづいて提供しているか、SAS発行のソフトウェアの導入成功にともなう体験を要約しているにすぎません。

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