データの可視化によって貨物の混載をリアルタイムに最適化

迅速かつ的確な意思決定をもとに優れた顧客サービスを実現したFollowmont社

低価格化による競争が激化する運送/ロジスティクス業界において、顧客を獲得・維持していくためには、いかにして効率性と実効性に優れたサービスを展開できるかどうかが重要なカギとなるが、効率性を高める上での有効な手法の1つとして、既存のデータを活用した新たな価値の抽出が挙げられる。

オーストラリアのクイーンズランド州に本拠を構える運送会社Followmont Transportも、こうした情報活用によるビジネスプロセスの改善を模索する企業の1つだ。しかし、その実現には顧客や貨物に関するトレンド分析機能の強化によって業務効率の最適化を図り、サービス品質を向上させることが不可欠となる。

トレンドの中には状況の正確な把握が困難で、しかも手遅れになりがちなものとして、顧客から委託される貨物量の漸減があった。受注量の低下に管理者が気付いたときには「時すでに遅し」ということもしばしばで、潜在的な課題に対処するチャンスを見逃すことも多かったという。

実現したい活用方法のアイデアを従業員から募集すると、すばらしいアイデアが次々と集まってきます。このプログラムに社内のユーザーが積極的に参画し、新しいアイデアが閃く瞬間を目の当たりにできるのは、非常に嬉しいことです

ポール・スミス
(Paul Smith)氏 

最高情報責任者(CIO)

約600台の車両を保有するFollowmont社は、一般貨物の配送と雑誌の流通を得意領域としている。

同社の最高情報責任者(CIO)であるポール・スミス(Paul Smith)氏によると、託送貨物の取扱個数は月間13万個に達している。「この業界では1件当たりの利幅が薄いため、取引量は自ずと膨大になります。将来の成長のためには、積載状況を正確に把握し、トレンドを見極め、より長期的な観点から業務効率と顧客サービスの両方を向上させる必要がありました」

古い情報によって生じる収益リスク

混載の状況を正確に把握するためには、データから有益な情報を導き出さなければならない。なぜなら、それによって積載効率や運行と人員配置の最適化といった管理者の業務を支援できるようになるからだ。しかし、Followmont社がこれまで使用していた煩雑なレポーティング・システムでは、状況の変化に即応できるレポート作成は不可能だった。

日次、週次でレポートを実行したとしても情報はすぐに古くなり、管理者が託送貨物に関する積載計画を最適化するアクションを判断しようにも、十分な情報を提供できる状況ではなかった。

「運送業界では、小口の貨物ほど利幅が大きくなりますが、利幅の少ない貨物を大量に輸送する場合には、適切に調整して混載することが求められます。その方法を見出すためにはビジネス・インテリジェンスが不可欠だったのです」(同氏)

中堅企業であるFollowmont社のIT予算は限られており、さらにセルフサービス方式のレポーティング機能も未導入だったため、IT部門には大きな負担がかかっていた。

「レポートの作成は専任の担当者が1人で対応していました。そのため、管理者の手元にレポートが届いたときにはデータが古くて使えないことも多く、後になって重要なトレンドを見逃していたことに気付くというのが実情でした」(同氏)

アナリティクスが明らかにする新たなトレンドと洞察

Followmont社では、以前から強力な輸送管理システムを導入していたため、アナリティクスと洞察を駆使したより効果的なデータ活用が、競争優位性の強化につながることを経営陣は十分に認識していた。

「だからこそ、私たちは最適なソリューションを求めていました。経営管理の強化につながる新しいシステムが必要だったのです。たとえ正確なデータが膨大に蓄積されていたとしても、それだけで現実的なトレンドの把握が可能になるわけではありません。何ページにも及ぶ単なるデータの羅列でなく、本当に必要な情報を素早く提示できる、使いやすいソリューションを導入したいと考えました」(同氏)

迅速なレポーティングによる価格設定に関する的確な意思決定

そこでFollowmont社は、即座にレポートを作成でき、リアルタイムにデータを可視化することで迅速な意思決定を支援する、SAS® Visual Analyticsの採用を決定。これにより社内に導入されているテクノロジーはシンプル化され、ドライバーや管理者は自分のiPad®からレポートを利用できるようになった。

ソリューションの導入以来、非効率な運行や顧客の潜在的な問題を即座に特定できるようになった点も大きな成果だ。「営業部門や管理者はこうした情報を素早く把握して、積載計画を改善して効率性を高めるためのアクションを取れるようになりました。最大のメリットは、離脱リスクのある顧客の特定と問題への対処が可能になったことです。これにより、優れたサービスを継続的に提供できるようになりました」(同氏)

スミス氏によると、このテクノロジーは離脱リスクのある顧客の特定・維持に役立つだけでなく、その他の顧客への利益還元にも活用されている。「取引量が増加した得意先には、ご愛顧に対する優待割引の導入に踏み切ることができるなど、予防的に得意先の優遇・維持に取り組むことによって、顧客との取引関係は一層強固なものになっています」(同氏)

従業員の参画意識の向上とイノベーションの強化

Followmont社では、人事などを含めた幅広い業務領域においてもSASの活用を進めている。

「当社では、SASを使って勤続記念日、疾病休暇、年次の有休休暇などを素早く把握できる人事ポータルも構築しました。同業他社と比較して、従業員が十分に休養をとれるように配慮しています。何年間も休暇を取得していない従業員を簡単に特定できるようになり、該当する者には積極的に休暇を取得するように推奨しています」(同氏)

さらにスミス氏は、SASを活用できる領域についての新たなアイデアが、毎週のように生まれていると話す。「実現したい活用方法のアイデアを従業員から募集すると、すばらしいアイデアが次々と集まってきます。このプログラムに社内のユーザーが積極的に参画し、新しいアイデアが閃く瞬間を目の当たりにできるのは、非常に嬉しいことです」

経営陣がレポートを閲覧して、データから事実にもとづく的確な意思決定を行えるようになったことで、同社のビジネスの在り方が変わったとスミス氏は述べている。

「当社にとって、SASはまさに"進化のための戦略"です。SASがもたらした最大のメリットは、以前なら対応が手遅れになっていた顧客に対しても、適切なアプローチを行えるようになったことです」(同氏)

経営課題

広範な運送業務において最適な積載計画を算定できないことが、Followmont社の大きな経営課題となっていた。同時に、同社は顧客の離反リスクをより的確に把握するための方法も模索していた。1件当たりの利幅が薄い運送業界で事業を展開する同社にとって、こうした懸念は経営の行方さえ左右する死活問題となっていた。

ソリューション

SAS® Visual Analytics

導入効果

Followmont社は現在、リアルタイムなレポート作成によって業務プロセスを適切に調整し、優れた顧客サービスを提供し続けている。

本記事に掲載された導入効果は、各企業によって異なる状況やビジネスモデル、入力データ、業務環境に固有のものです。SASの紹介する顧客体験は、各企業に固有のものであり、業務面や技術面の背景もそれぞれ異なるため、各事例に掲載されたあらゆる証言は、導入の典型例を示すものではありません。導入にともなう金銭的効果、導入結果、ソリューションのパフォーマンスなどの特徴は、個別の顧客による機器構成や機器のコンディションに著しく左右されるものです。本事例は、すべてのSASの顧客が当該事例と同じ導入効果を得られるとするものではなく、そうした効果を保証するものでもありません。SAS製品および提供サービスの保証内容は、各製品・サービス向けに発行された保証書に記載された内容に限られます。したがって、本事例に掲載された内容は、それらの保証内容になんら補足するものではありません。事例に掲載された顧客は、各事例をSASとの契約にもとづいて提供しているか、SAS発行のソフトウェアの導入成功にともなう体験を要約しているにすぎません。

Back to Top