三共株式会社、
SASの医薬品業界向けソリューション「SAS® Drug Development」を本格採用
〜 非臨床のデータ解析を含む開発プロセスの解析に利用、開発期間の短縮を目指す 〜
2005年3月9日
ビジネス・インテリジェンス(BI)・プラットフォームとソリューションのリーディング・カンパニーであるSAS Institute Japan株式会社(本社:東京都中央区勝どき、代表取締役社長:堀 昭一、以下:SAS)は本日、日本製薬企業大手の三共株式会社(本社:中央区日本橋本町、代表取締役社長:庄田 隆、以下:三共)が医薬品業界向けソリューション「SAS® Drug Development(サス・ドラッグ・ディベロップメント、以下:SDD)」を本格導入したことを発表しました。三共は非臨床試験のデータ解析を含む開発プロセスでのデータ解析にSDDを利用し、研究開発プロセスの大幅な短縮と、生産性の向上を目指します。
三共では、よりスピーディーかつ効率的にグローバル新薬を創出するため、日・米・欧の研究・開発・市場導入に関わる各機能を有機的に統合し、品目の適正な評価と明確な優先順位付けに基づく最適な業務プロセスを再構築しています。一方、2005年4月より開始される新医薬品などの承認申請書作成業務から審査当局への電子申請に必要なeCTD(電子的コモン・テクニカル・ドキュメント)への対応を準備するなど、準備が非臨床、臨床の解析においても必要とされていました。特に非臨床におけるデータ解析については、信頼性が保証された解析環境にはなっていませんでした。
三共では、一昨年から非臨床部門における、eCTDに対応した解析環境の構築とともに、解析品質の向上とその期間短縮を行なうための新しいシステムの導入を検討し、これら必要条件に対応したSDDを高く評価した結果、2003年8月に第一期の導入に至りました。同年9月、SDDを利用した非臨床解析システム構築の社内プロジェクトが発足、その後GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)開発のバリデーション対応に当初の予定を上回る時間をかけ、2005年本格稼動に向けて社内体制の整備を進めてきました。今回はSDDのユーザーの大幅追加により全社的な取り組みとなり、本格採用となりました。
■ SDDが評価された点は、主に以下の2点です。
- ◆ コンプライアンスへの対応
- eCTDに向けた準備を進めるにあたり、監査証跡や電子署名などを活用した電子的記録の信頼性確保が求められており、SDDにおいてはFDA(米国食品医薬品局)の21CFR Part11(医薬品の承認申請に関わる電子記録・電子署名に関する規制条例)をにらんだ機能開発により信頼性が高いと思われた。
※2003年8月にFDAが出したeCTDのガイドラインでは、米国においては Module5(臨床試験報告書)に添付されるデータだけではなく、Module4(非臨床試験報告書)のデータをもXPT(.xptの拡張子で示されるSAS移送ファイル)で提出されることが推奨されている。
- ◆ 開発プロセスを簡素化するAPI(アプリケーション・プログラム・インターフェイス)の採用
- SDDではJavaのインターフェイスを採用しているため、そのAPIを用いて、ユーザー・ニーズにあったインターフェイスの構築が可能なこと。
■ 解析プロセスのシステム開発の要点は以下の通りです。
- ◆ ユーザーが簡単にマウスなどで操作できるGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)提供
- 一般的に非臨床試験を実施する研究者はプログラミングスキルが乏しいので、研究者=ユーザーが容易に使用できるGUIの開発が必要である。
- ◆ 品質の高い解析プログラム開発
- 事前にバリデート(ダブルプログラミングなどの方法で検証)されたマクロプログラムを提供する事により、解析業務の品質を確保する。
- ◆ システム開発のバリデーション・ドキュメントの作成
- 今回開発された、GUIプログラム・解析プログラムに関するバリデーション・ドキュメントを三共のシステム・バリデーション・ポリシーに基づいて作成する。
なおSDDの本格採用は、日本国内では三共が最初になります。本採用は、今後日本の製薬企業の同部門に大きな課題を投げかけるものとみられ、SASでは、今後同業他社における同ソリューションの採用が加速するものと期待しています。
■SAS® Drug Development について
SDDは、医薬業界向けの、新薬承認申請と市販後業務の生産性向上を実現するソリューションです。現在、新薬研究開発は様々な問題を抱えています。たとえば、平均で15年から17年の長過ぎる研究開発期間が挙げられます。非臨床から1品目を上市するために260〜360億円を要するといわれる高い研究開発コスト※1。また、ICH(日米EU医薬品規制調和国際会議)※2を軸としたグローバル規制当局の動向による国内マーケットのグローバル化、さらに、海外製薬企業の日本市場への本格的参入と大型M&A、研究開発費への集中投資の激化など、こうした状況下、製薬企業は研究開発投資に対する収益回収率の向上と、グローバルで通用する新薬パイプラインの拡充を目指します。SDDはそれらを解決するソリューションです。
SDDに関する情報は、弊社のホームページ(http://www.sas.com/japan/)をご参照下さい。
※1 出典:平成14年8月30日厚生労働省資料『「生命の世紀」を支える医薬品産業の国際競争力強化に向けて』
※2 ICH(日米EU医薬品規制調和国際会議):日米EU三極の新医薬品の承認審査資料関連規制の整合化を図ることにより、データの国際的な統合化を実現し、有効性や安全性の確保に妥協すること無く、臨床試験や動物実験などの不必要な繰り返しを防ぎ、承認審査を迅速化するとともに、新医薬品の研究開発を促進し、優れた新医薬品をより早く患者の手元に届けることを目的とした、国際的な試み。
■ SDDソリューションの実現イメージ
<三共株式会社について>
三共は1899年に創業して以来、日本初の新薬メーカーとして、数々の画期的新薬を生み出してきました。高脂血症治療薬「プラバスタチン」、2002年に、米国・欧州・日本などグローバルに販売を開始した高血圧治療薬「オルメサルタン」をはじめ、生活習慣病に関わる多くの薬を開発しています。今後も世界に通用する「日本発のグローバル研究開発型製薬企業」として、さらなる発展を目指しています。
同社に関するさらに詳しい情報は、同社Webサイト(http://www.sankyo.co.jp/)をご参照ください。
<SAS Institute Japan株式会社について>
SASは、世界最大のビジネス・インテリジェンス(BI)・プラットフォームとソリューションのリーディング・カンパニーです。ワールドワイドで現在、Fortune500社の94%を含む世界中の40,000以上のサイトでSASシステムが採用され、日本においては1,500社2,300サイトの導入実績を誇ります。創業以来最大の開発投資を行なって市場導入した次世代BIプラットフォーム「SAS®9」を基盤に、業種横断としてCEO、CFO向けの企業業績管理、CMO向けのマーケティング・オートメーション、CIO向けのITリソース・マネジメント、業種別として金融サービス業向けのBasel II対応、医薬製造業向けの臨床データの解析、製造業向けの品質保証、通信業・保険業界向けの統合パッケージなど、広範なBIソリューションを市場に継続投入しています。SASは28年前に米国で創業され、日本においては19年間“The Power to Know®(知る力)”を顧客に提供し続けています。日本国内210名の社員が、全世界9,300名の社員と連携して、日本のお客様に新世代のビジネス・インテリジェンスを提供しています。(http://www.sas.com/japan/)
* SASおよびその他の製品は米国およびその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。
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