SAS Institute Japan株式会社
「SAS Forum ユーザー会 学術総会 2004」で2004年度の最優秀論文賞を発表
塩野義製薬 角谷伸一氏、玉川大学 安間一雄氏が受賞
2004年7月30日
ビジネス・インテリジェンス・プラットフォームとソリューションのリーディング・カンパニーであるSAS Institute Japan株式会社(本社:東京都中央区勝どき1-13-1、代表取締役社長:堀昭一)は本日、SAS Forumユーザー会(代表世話人:大橋靖雄 東京大学教授、旧名称:日本SASユーザー会)主催の「SAS Forum ユーザー会 学術総会 2004 (SAS Forum Users Group Academic Session 2004、以下 学術総会:2004年7月29日〜30日 東京コンファレンスセンター 品川開催)」において、本年度の各優秀論文賞の受賞者を発表しました。
本年度は、医薬品開発やシステム開発、またマーケティングなど各分野にわたる総数51の応募論文の中から、塩野義製薬株式会社の角谷伸一氏および玉川大学の安間一雄氏に最優秀論文賞、京都大学の森田智視氏に優秀論文賞が授与されました。発表論文等の各賞受賞者については、添付の資料をご参照ください。
今回、最優秀論文賞を受賞した塩野義製薬株式会社の角谷伸一氏は、受賞に関し次のように述べています。「昨年、新薬の申請で統合解析用データセットを作成するチャンス/ピンチがありました。個々の試験ごとのデータセットをまとめるのに予想を超える負荷がかかりました。そのような負荷を軽減するため変数辞書を導入し、仕様書をMS-Excelで開発するというアイデアが生まれました。今回の私どもの提案を機に、この問題についての議論がより活発になればと願っています」
また、SAS Forum ユーザー会の副代表世話人であるイーピーエス株式会社の本川裕氏は、角谷伸一氏の論文について次のように述べています。「新薬承認申請では複数の臨床試験を統合した要約が要求され、そのため統合解析用データセットを作成しなければなりません。本論文では、MS-Excelを利用して標準化した解析用データセット仕様書を作成し、これをSASに読み込むことで、複数の臨床試験用の解析用データセットを構築する方法を報告しています。この仕様書は新規変数を変数辞書(SASデータセット)に登録する際にも利用されます。この方法により、臨床試験ごとのデータ仕様の相違を防ぐ標準化を達成され、統合した要約資料を作成する工数の削減が期待できます」
同じく最優秀論文賞を受賞した玉川大学の安間一雄氏は、次のように述べています。「今回の研究には2つの大きな転回点がありました。1つは項目ごとのロジスティック回帰分析の結果を複数項目に亙って関連づけること、もう1つは多次元尺度法の付置をよりよく解釈するために等高線解析を使うことでした。いずれの場合もJMPの持つ優れた洞察性が新しい方法論の開拓を助けてくれました。単に求める結果をわかりやすく提示するというだけでなく、データの性質の理解を深める点でJMPは創造的な研究に不可欠のツールだと思います」
同最優秀論文賞受賞論文について、2004年度年次総会チェアマンである株式会社竹中工務店の八木章氏は、次のように述べています。「本論文は、外国語として英語を学習する者は自分の能力に応じて異なる構文解析ストラテジーを使うことに着目し、ロジスティック回帰分析、多次元尺度法、等高線解析などの多変量解析の手法を組み合わせて検証しています。またデータの性質や目的に合わせて正規化など加工を施し、手法を巧みに活かしています。こうした心理テスト、調査データを対象にJMPを使って実証を試みる論文はあまり例も無く、本論文で試みた分析手法で、データ全体を眺めるだけでは知りえない、潜在的傾向を探ることに成功しています。他の人文・社会科学系データでも同様の分析が可能であり、多くの分野で適用されれば、手法の使い方もより洗練され、分析手法、SAS利用の活性化につながりますので、更なる有効利用を期待します」
優秀論文賞を受賞した京都大学の森田智視氏による論文について、本川裕氏は次のように述べています。「ランダム化されたがん臨床試験において、標準治療群と試験治療群の奏功期間[腫瘍縮小の持続期間]を比較するとき、腫瘍縮小効果の見られた患者群のみで比較されるので、治療に関係したバイアスが生じてしまいます。本論文では、その例をとりあげ、「どちらの治療を受けたとしても反応したであろう集団で、奏功期間を比較し、バイアスのない推定値を得る」簡便な推定方法を提案し、シミュレーション実験により、その性能を評価しています。今後、推定の元となる仮定の確かさについての検討方法が待たれます」
最後に、SAS Forumユーザー会代表世話人である東京大学医学部の大橋靖雄教授は、今回の学術総会の総括として、次のように述べています。
「本年で23年目を迎えるSAS Forumユーザー会 学術総会では、SAS利用技術に関する研究を中心とした論文を公募し、世話人全体による審査を経て、優秀な論文の表彰を行っています。今年度の論文投稿は51本で、大学の研究者から寄せられる論文も多く、その質は年々向上しています。今年度は2本の最優秀論文と1本の優秀論文、1本の奨励賞が選出されました。SASは医薬品業界におけるデータ解析の標準ツールであり、毎年医薬品業界からは、統計解析・データマネージメントに関する多数の論文が寄せられています。角谷伸一氏の論文は、しばしば煩雑となる解析用データセットを自動構築する試みの紹介です。一方、安間一雄氏の論文は、外国語学習者が能力レベルに応じて異なる構文解析ストラテジーを用いていることを、調査データの多面的な多変量解析によって明らかとしており、SASユーザー会の幅の広さを示す選考結果となりました。今後もSAS利用者の積極的な投稿を期待したいと思います」
「SAS Forum ユーザー会 学術総会 2004」論文賞受賞者一覧
| 賞区分 |
受賞者(共同執筆者)ならびに受賞論文名 |
| 最優秀論文賞 |
塩野義製薬株式会社 解析センター 角谷伸一氏、北西由武氏、長谷川貴大氏、平野勝也氏、田崎武信氏
「統合解析用データセットの自動構築に向けて」
玉川大学 文学部 安間一雄氏
「言語能力テストにおける学習者の潜在的特性の同定」
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| 優秀論文賞 |
京都大学大学院 医学研究科 森田智視氏
東京大学大学院 医学系研究科 松山裕氏
「ランダム化比較試験における治療開始後変数で定義されるサブグループ間での平均因果効果の推定」
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| 奨励賞 |
東京理科大学大学院 工学研究科 寒水孝司氏
日本化薬株式会社 創薬本部 叶健氏
「主要評価変数が2つある検証的臨床試験における症例数設計」
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| ポスター賞 |
東京大学大学大学院 医学系研究科 田中紀子氏
東京工業大学 数理・計算科学 下平英寿氏
「マイクロアレイデータに対するクラスタ分析のバラツキの評価 −Multiscale bootstrap法のSASマクロの作成−」
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「SAS Forum ユーザー会」について
「SAS Forum ユーザー会(旧称:日本SASユーザー会)」は、約1,600人以上の登録会員を数え、8名で構成される世話人会を中心に運営されています。代表世話人は東京大学医学部教授大橋靖雄氏が務め、副代表世話人はイーピーエス株式会社の本川裕氏が務めています。同会は、統計手法研究グループ、医薬関係応用研究グループ、関西SASユーザー会、大学ユーザーグループ、品質管理研究グループおよびマーケティング研究会の6つのグループを組織しています。
SAS Institute Japan株式会社について
SASは、ビジネス・インテリジェンス・プラットフォームとソリューションのリーディング・カンパニーとして、日本国内で現在、1,500社2,300サイトの導入実績を有しています。大規模データからインテリジェンスを創造するには、Intelligence Value Chainを実現することが不可欠であり、SASはその必要なソリューションを一括提供できる唯一のベンダーです(Intelligence Value Chain:計測可能なROIを導き出し、それに基づいてデータウェアハウス・分析ならびにBIアプリケーション群を統合すること)。バランス・スコアカード、カスタマー・インテリジェンスなどの「業種横断的ソリューション」、またバンキング・インテリジェンス・ソリューションやテレコム・インテリジェンス・ソリューションなどの「業種別ソリューション」を先進企業に数多く提供し、その成功に寄与しています。
27年前に米国で創業、日本においては18年間“The Power to Know®(知る力)”を顧客に提供し続けています。SASブランドの一層の日本市場への定着とBIソリューション・ビジネスの拡大策の一環として、2003年2月から、社名を「SAS Institute Japan株式会社」に変更しました。社員数約210名、東京本社、大阪支店を拠点に事業展開(本社:米国ノースカロライナ州キャリー / 日本法人設立:1985年10月)。同社に関するさらに詳しい情報は、同社ホームページ(http://www.sas.com/japan/)より入手可能です。
* SASおよびその他の製品は米国およびその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。
▼本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先
SAS Institute Japan株式会社 <http://www.sas.com/japan/>
広報担当:清水英恵、五十嵐梢
TEL:03-3533-3780 または 080-1035-9609
FAX:03-3533-3781 E-mail:jpnpress@sas.com
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