株式会社SASインスティチュート ジャパン
日本SASユーザー会総会および研究発表会(SUGI-J 2002)で
今年の最優秀論文賞を発表
2002年8月2日
株式会社SASインスティチュート ジャパン(本社:東京都中央区勝どき1-13-1、代表取締役社長:堀昭一)は、日本SASユーザー会(代表世話人:大橋靖雄 東京大学教授)が「第21回 日本SASユーザー会総会および研究発表会(SUGI-J 2002)」を、8月1日と2日の両日にわたりヒルトン東京にて開催し、初日に開かれたプレナリーセッションにおいて、日本SASユーザー会より本年度の各優秀論文賞を発表しました。
SUGI-J 2002に応募のあった、医薬開発やシステム開発、またデータマイニングなど各分野にわたる総数47の論文の中から、萬有製薬株式会社 奥山ことば氏に最優秀論文賞が、また、塩野義製薬株式会社 角谷伸一氏ほか4名ならびに株式会社デンソー 葛谷和義氏ほか1名に優秀論文賞が授与されました。発表論文等の各賞受賞者については、添付の資料をご参照ください。
今回、最優秀論文賞を受賞した萬有製薬株式会社 奥山ことば氏は、「ブリッジング試験における問題点の一つとして、両地域での類似性を評価するオーソライズされた指標が存在しないことがありました。そのような中、類似性の指標としてOverlapping Coefficient(OVL)が提案されたのを受け、SASによるパラメトリック法およびノンパラメトリック法のOVLの算出を発表させて頂きました。SASのVersion 8.1から、カーネル密度推定法が各種プロシジャでより充実し、OVLを算出するのに非常に役に立ちました。今回の発表が、有用な薬がより速く患者さんに届くことの一助となれば幸いと思います」と述べています。
同最優秀論文賞受賞論文について、審査委員長を務め、日本SASユーザー会代表世話人である東京大学医学部の大橋靖雄教授は、「海外の臨床試験データを日本での申請に用いる(ブリッジングを行う)ために、薬物の体内動態データの類似性を比較することが必要です。この類似性の程度を計量的に評価する方法論は未だに未整備であり、大橋・水野(東京大学)は2002年に確率分布のOVL(Overlapping probability)を用いることを提唱しました。本論文は、SASのKDEとDISCRIMプロシジャとをこの目的に用いる上での設定法・長所と限界・推定精度の検討を、現実に近い条件設定のもとで詳細に行っており、実用化の上で大いに参考になります」と語っています。
優秀論文賞を受賞した塩野義製薬株式会社 角谷伸一氏は、次のように述べています。 「遺伝子発現研究から得られるデータは、SASで暗黙に想定されている形のものと異なります。バリアブル(遺伝子)数がオブザベーション(サンプル)数よりも10倍、あるいは100倍くらい多いデータを相手にしなければなりません。これがチャレンジでした。主成分分析とニューラルネットワークのハイブリッドを研究テーマに選びましたが、主成分分析が遺伝子解析においてその魅力を発揮するかどうかを確かめることが大きな狙いでした。」
同論文について、審査委員長の大橋靖雄教授は、次のように述べています。「数千から万にもおよぶ遺伝子情報を一度に解析できるマイクロアレイデータの解析方法(マイニング)に関する論文です。大腸癌に関するデータを題材として、最新の論文を読み込んで、新しいアイデアを加え方法論の検討を行っています。」
同じく、優秀論文賞を受賞した株式会社デンソー 葛谷和義氏は次のように述べています。「実験計画法は、直交表による実験の計画にて効率化を図りますが、実験の技術課題が従来の知見の範囲を超える場合は因子の絞り込みができず、費用や時間の制約から実施不可能な規模の実験となり、困っていました。JMPソフトウェアのD−最適計画と応答曲面法は、このような多因子かつ多特性の実験の問題を解決してくれるものと、今回確信しました。今後、どんどん活用したいと思います。」
同論文について、審査委員長の大橋教授は「JMPによる実験計画の成功事例です。わが国ではあまり使われてこなかったD最適法を積極的に活用し、最終的には多特性の最適化を行っています。JMPの可能性と実験計画法の新しい方法論を知る上で大いに参考となるでしょう」と述べています。
SUGI-Jは、ユーザーが業務で培った知識や技術を多くのSASユーザーに公開する場として、日本SASユーザー会が主催し毎年開催されています。 従来のコアテクノロジーである統計解析の分野でその専門性をさらに高める一方で、エンタープライズ市場におけるビジネス・インテリジェンスのプラットフォームとしてのSASの導入が拡大していく中で、ビジネス・ソリューション・ニーズへの対応も大きな要請となりつつあります。
SUGI-J 2002の年次総会チェアマンである株式会社ベルシステム24の西 次男氏は、同研究発表会について、次のように述べています。「参加人数の過半数を超える医薬系では、臨床試験データの解析ツールとして、従来使用されている分散分析法からの発展である混合効果モデルや一般化推定方程式(GEE)、さらに非線形の混合効果モデルなどが解析ツールとして使用できる環境が整い、その反面、統計解析に携わる担当者の力量が求められるようになりました。また、臨床試験のデータ管理についても種々の工夫が行われています。マーケティング分野においても、数年前からデータマイニング手法がSASの環境下で利用できるようになり、それらの利用に関する研究論文も多くなっています。昨年のチェアマンである東京三菱銀行の青沼君明氏は、生存時間解析を例にひいて、医薬領域の手法が金融領域で一般的となり、領域を越えた協調の可能性を示唆されました。今年の発表論文は例年よりも多数のご応募をいただいており、皆様方の業務の参考となる論文を見つけていただきたいと思います。」
株式会社SASインスティチュート ジャパンについて
1985年10月に、米国ノースカロライナ州キャリーに本社を置くSASインスティチュート社の9番目の現地法人として設立。企業の意思決定支援分野におけるリーディングカンパニーとして日本国内では現在、1,500社2,300サイトの導入実績を誇ります。BIアプリケーション、データマイニング、データウェアハウスなどのテクノロジーを通して、あらゆるビジネスに確かなインテリジェンスを提供しています。社員数約180名、東京本社、大阪支店を拠点に事業展開を行っています。同社に関するさらに詳しい情報は、同社ホームページhttp://www.sas.com/japan/より入手可能です。
* SASおよびその他の製品は米国およびその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。
▼本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先
株式会社SASインスティチュート ジャパン
広報担当:平尾正裕
TEL: 03-3533-3780
FAX: 03-3533-3781
E-mail:press@jpn.sas.com
http://www.sas.com/japan/
≪添付資料≫
「第21回 日本SASユーザー会総会および研究発表会 (SUGI-J 2002)」受賞者一覧
| 賞区分 |
受賞者(共同執筆者)ならびに受賞論文名 |
| 最優秀論文賞 |
萬有製薬株式会社 奥山ことば氏
「PROC KDE及びPROC DISCRIMによる分布の重なり具合(OVL)の推定」 |
| 優秀論文賞 |
| 1) |
塩野義製薬株式会社 角谷伸一氏、田崎武信氏
大阪大学大学院 竹政伊知朗氏、門田守人氏
奈良先端科学技術大学院大学 松原謙一氏
「PCA/aNNによるマイクロアレイデータの解析」
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| 2) |
株式会社デンソー 葛谷和義氏、村山実氏
「JMPソフトウェアによる表面処理工程の最適化事例」
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| 奨励賞 |
独立行政法人建築研究所 小島隆矢氏
国土交通省国土技術政策総合研究所 赤池光子氏
特定非営利活動法人生活環境 NPO あくと 若林直子氏
「住工混在地域の生活道路に関する意識調査」〜茶筅とJMPによる自由記述データの分析〜
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| 企画賞 |
大鵬薬品工業株式会社 澤田克彦氏
アベンティス ファーマ株式会社 西山智氏
株式会社SASインスティチュートジャパン 野田昭夫
日本ロシュ株式会社 高橋行雄氏
医薬特別セッション「JMPによる副作用データマイニング」
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| ポスター賞 |
| 1) |
株式会社ベルシステム24 高市敦司氏、西次男氏
「拡張最小化法による被験者割付」
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| 2) |
株式会社CRCソリューションズ 竹田眞氏、佐藤智美氏
「SAS ANNOTATE MACROを用いたグラフの作成」
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