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KDDI株式会社auの多彩なケータイサービスを支える、究極のBIプラットフォームをめざすケータイ初の音楽配信サービス、EZ「着うたフル™」や最大2.4Mbpsの高速ブロードバンド通信など、先進のサービスやこだわりの機能を次々と提供し、第3世代携帯電話で日本をリードし続けるau。 約1,900万人が加入する同携帯電話サービスにおいて、いかに通話品質を改善し、顧客満足度の向上に貢献していくか。移動体通信ビジネスにとって、普遍的ともいえるこうした課題への答えが、「ADIDAS(アディダス)」と呼ばれるデータ分析システムの構築にあった。40テラバイト規模の世界最大級データウェアハウスを中核にしたこのシステムは、ビジネス・インテリジェンスやアナリティクスに特化したストレージ・プラットフォームである「SAS® Intelligence Storage」によって実現。 従来のシステムから抜本的な改革を達成し、運用負荷の低減や分析環境の改善に成功している。 “つながらない”原因を探る 移動体通信におけるコール。それは地域や時間によって異なる傾向がある。たとえば深夜の通話量をみてみると、オフィス街では減り、繁華街では増加する。また、花火大会、スポーツ観戦など人が大勢集まるイベントが催されれば、普段は通話量が少ない地域であっても、膨大なコールが発生することになる。つまり、人が移動することによって、コールがある一つの基地局に集中するという移動体通信特有の状況に陥るのだ。auでは、こうした課題に対し、基地局の増設計画や通話品質改善のためのさまざまなデータ分析を行なっている。そしてその業務系基幹システムとして全国の支店/部門の500名を超える社内ユーザーに活用されているのが、「ADIDAS」なのである。 「お客様にとって“つながらない”という一つの事象の裏には、実はさまざまな原因が存在します。たとえば、単に圏外にいらっしゃるためなのか、コールが集中しauネットワークが輻輳(ふくそう)状態にあるためなのか。またそれは、ある機種に固有した障害なのか。私たちは、SASを中核にした ADIDASでデータを分析し、それぞれの状況に適した増設計画、改修・チューニングを行なっています。常にコールがつながるようにする、しかもそれを最も効率的に行なっていくにはどうするかといったことを検討するための、あらゆる情報がここにあるのです」(鳥越裕貴氏)。 抜本的なシステム改革にチャレンジしたADIDAS ADIDASは、全国に広がる基地局や交換機に記録されるデータを収集、管理し、一定のセキュリティレベルが確保された環境下で、社内ユーザーの検索や集計をサポートするデータ分析システム。全国のauの設備に関するすべてのデータが統合され、社内ユーザーはWebブラウザ上で地域/日付/時間などの条件を指定して、データをリクエストできる。このため、運用部門や計画部門、開発部門など多岐に渡る部門において、さまざまな目的でデータが活用されている。 このADIDASの導入プロジェクトは、2000年12月にスタートした。2000年10月の「DDI、IDO、KDD」の3社合併により、対象が DDI(セルラー)とIDOの2社分になったことで、顧客数やコール量、基地局が倍増。これを契機に両社のシステムを単に組み合わせるだけではなく、ネットワークの品質を向上させる必要性が生じ、抜本的なシステム改革にチャレンジしたのである。 開発要件は3つ。(1)1,900万人にのぼるauのお客さまの通信のご利用によって、24時間365日、日本全国で発生する膨大な量の通話データをいかに処理し、一元管理するか。(2)そうした大規模データをいかにスピーディに分析するか。(3)システム運用や交換機・無線設備の機能向上に伴うプログラム変更にかかる負荷をいかに削減するか。ADIDASには、これらすべてを同時に解決することが要件として求められたのである。 RDBの限界、そしてSASへ auの従来のシステム環境では、リレーショナル・データベース(以下RDB)がデータストレージとしての中心的役割を果たしていた。しかし、40テラバイト級のデータウェアハウスを日々運用していくには、RDBでは限界に達していた。また分析のスピードや幅広さ、約230種類もあるデータの変換やフォーマット変更に対応する柔軟性にも問題が生じていたのである。 「3つの開発要件を同時にクリアできること、そして将来の発展性を見据えた時、SAS以外の選択肢は考えられませんでした。RDBの代わりにSAS を中心に据えることで、多種多様で大規模なデータの取り扱いが簡単になっただけではなく、機種ごとの故障率がわかるなど、分析の角度が大きく広がりました。さらに、これまでのシステム運用負荷を3分の1にまで低減できたのです。データのフォーマット変更に伴う開発費用の削減も考えると、年間数千万円規模のコスト削減を達成しているでしょう。もちろん、運用の負荷が減ったことで、従来では目を向けられなかった計画にも着手できるようになったことや、障害の件数が減ったなど、目に見えないさまざまなメリットも獲得しています。SASによって、まさに新しい可能性が開けたと実感しています」(野口尚登氏)。 顧客満足度の向上を追求 『CDMA 1X WIN』や『OFFICE WISE』など、auでは新しいサービスが次々と投入されている。しかし、これは運用側にとってはauネットワークの種類および設備の増加を意味し、新サービスの開始直後には、予測できない問題が生じることがある。ADIDASは、こうした状況下で品質改善に着手するまでの時間短縮を可能にし、業務改善や顧客サービスの向上に貢献。さらに蓄積されたデータから新たなサービス需要を探るなど、マーケティング領域でも利用されはじめている。 大規模なBIプラットフォームとしてSASを利用している同社が、新世代BIプラットフォームであり、SASが提供するすべてのソフトウェア/ソリューションの基盤となる最新バージョン「SAS®9」へ寄せる期待度は高い。 「意思決定のスピード化は、初動を早め、お客様の満足度向上に確実につながっていきます。そのために、私たちは社内ユーザーのリクエストに“1秒” で回答できる、そんなBIプラットフォームの構築を究極のゴールとしてめざし、日々努力しています。これに対し、新しいSAS®9は、ADIDASに大幅なパフォーマンス向上をもたらしてくれるでしょう。特にパラレル処理を可能にするマルチスレッド機能によって、分析や計画立案のスピード化がはかれると考えています。SAS®9は、究極の理想である“1秒”へと近づくために欠かせないテクノロジーになり得ると期待しているのです」(沖本彰氏)。 Copyright © SAS Institute Inc. All Rights Reserved. |
鳥越裕貴氏 / 野口尚登氏 / 沖本彰氏
au技術本部システム技術部 / au建設本部 au設備建設部名古屋EC / au技術本部システム技術部 KDDI株式会社
課題:
基地局の適切な増設計画の実施や通話品質改善を可能にする、世界最大級のデータウェアハウスシステムの構築
ソリューション:
設備計画の最適化による大幅なコスト削減。また、通話品質の改善による顧客満足度の向上。 「RDBの代わりにSASを中心に据えることで、多種多様で大規模なデータの取り扱いが簡単になっただけではなく、機種ごとの故障率がわかるなど、分析の角度が大きく広がりました。さらに、これまでのシステム運用負荷を3分の1にまで低減できたのです。」 野口尚登氏, KDDI株式会社 au建設本部 au設備建設部 名古屋EC |