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株式会社ジェーシービー

データマイニングで、顧客の顔が見えるビジネスの実現をめざす

新しいデータマイニングプロジェクト

世界167ヵ国に688万店の加盟店を保有、3,400万人のカードホルダーを擁し、200を超えるサービス、カードの種類にいたっては600種以上を提供する株式会社ジェーシービー(JCB)は、国際ブランド会社としての地位を確立している。日本で常にカードビジネスをリードする同社では、これまでも与信管理や不正利用の防止、また通信販売の見込み客探索などの分野で早くから段階的にデータマイニングを実践してきた。

そして、1999年7月より、営業分野における新たなデータマイニングプロジェクトを開始。SAS® Enterprise Miner TM を導入することで、わずか3ヵ月でカットオーバーしたこの新しいシステムによって、JCBはいま、顧客プロファイリングやCRMといった最先端の科学的マーケティング活動を手に入れようとしている。

業界最高の顧客満足度を、つねに提供していくために

ところで、クレジットカードビジネスは、欧米では銀行がその担い手であり、国内でも一般的に金融業に分類されることが多い。もちろん、カードホルダーそれぞれの購買、ひいては経済の流れが、ひとつのカードに集約されるという意味では正しい。しかし、 JCBでは、ひとりひとりのお客さまと対峙するサービス業としての意識を強くもっている。そして、常に業界最高の顧客満足度を実現していくことを目指し、サービス開発・業務運用を行なっている。

その一例として、600人規模のオペレータが年間約850万コールを受け取る業界最大級のコールセンターの運営が挙げられる。同センターで集約した顧客の声はデータベースに蓄積され、サービス開発・改善に積極的に利用される。また、JCBはブランド会社としても、先に述べた顧客の声を活かし、JCBブランドを推進する各社へ基本戦略を示している。今回のデータマイニングプロジェクトも、そうした活動の一環として実施されている。クレジットカードは、一度使用したらそれで終わりではない。顧客の各ライフステージにおいてサービスを提供し、何十年という長いスパンにわたって良きパートナーとして利用されることを考えており、 JCBとしてもその価値をもつ魅力あるカードを目指している。

「最近は世の中の変化が大変早く、またお客様の求めるものがますます多様化、複雑化しています。このような環境の中で、私たちはお客様の全体像を知り、即座にそのニーズに合わせたサービスの提供を目的として、お客様中心のビジネスプロセスの確立を急いでいるのです。そのために、SAS Enterprise Minerによるデータマイニングを開始したのです」(株式会社ジェーシービー 営業本部 部長代理 データマイニンググループマネージャー 仲岡真氏)。

セグメントアプローチの向上と顧客プロファイリングの実施

新しいシステムにおいて、現在JCBでは2つの分野でデータマイニングを行なっている。ひとつは、既存の商品サービスに適した顧客を探していくためのものである。顧客セグメンテーションを行ない、それぞれのセグメントごとに効果的なキャンペーンを実施し、ダイレクトメールの反応率アップ、ひいては収益拡大を図る戦略である。もうひとつの分野は、顧客の目線に立った営業戦略を、顧客プロファイリングを通して考えるものである。

つまり、会員のカード利用の動向を分析して、優良顧客の絞り込み、顧客の退会防止などを行なっていくためのデータマイニングである。単にダイレクトメールの反応率をあげることだけではなく、顧客タイプ別のグループ化を行ない、そしてそれぞれのグループへのアプローチの体制、手法等を確立していくことが目標である。「クラスタリングやアソシエーションといった手法を活用し、お客様のニーズを総体的に把握していくことにチャレンジしています。そして、Plan/Do/Check/Actionのプロセスを繰返し行ない、モデルの洗練化をはかっていきたいと考えています」(仲岡氏)。

顧客反応率が3~4倍もアップ

プロジェクトの成果はすでに現れはじめている。カードローンやリボルビングにおける新規ユーザー獲得のためのダイレクトメールの反応率が、従来の3~4倍に上がった。また、稼動するアクティブ会員の退会防止において、これまでの6~10倍の効果を見い出すことができるようになった。従来の仮説検証型の分析では発見できなかった見込み顧客セグメントの発見など、SAS Enterprise Minerはさまざまな分野で、 JCBのマーケティング活動をサポートしている。

「お客さまのデータをクリーニングし、加工していくという、マイニングに不可欠なデータ整備は、非常に地道な作業でした。しかし、SAS Enterprise Minerは、この分析用データ整備から実際の分析までデータマイニングに必要とされる全てのプロセスを支援してくれたのです」(仲岡氏)。 JCBの強みは、こうした分析をそれで終わりにしないところである。マイニングツールで拾い上げた結果に、40年間にも及ぶクレジット・カードビジネスで蓄積してきたノウハウを組み合わせ、顧客満足度を最大化するビジネス活動を、 JCB全社を通して行なおうとしているのである。

Webログマイニングまでを取り込んで

では今後、JCBはデータマイニングをどのように発展させていくのだろうか。ひとつは、顧客ニーズを究極的に追い求めることである。
「たとえば極端な話ですが、年会費は10円で決済以外のサービスは要らないというニーズが生まれてきた場合、私たちはそれに応えていかなければなりません。お客さまのニーズをオンデマンドベースで構築するサービスの開発も視野に入れています。データマイニングは、こうしたサービスを実現するためのコアテクノロジーの役割を果たすものでしょう」(仲岡氏)。

もうひとつは、バーチャルの世界、つまりe-ビジネスである。Webログを蓄積し、クリックストリームなどのWebというチャネルを通して得られる様々なデータの分析を行っていくことをすでに見据えているのだ。

データ収集・加工の前処理から、CRMを実現するためのデータマイニング、さらにはWebログマイニングまで、JCBはこれらすべてを統合した真のデータ分析環境の実現をめざしていく。

「Enterpirse Minerソフトウェアも、それをサポートしてくれるSASインスティチュートジャパンに対しても、私たちの期待値は非常に高く、このような新しい試みをきっと可能にしてくれると思っています」(仲岡氏)。

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写真左より:
株式会社ジェーシービー
マーケティング部 マーケティング戦略グループ 主任 平松 宏之氏 
同グループ マネージャー 仲岡 真氏 
同グループ 主任 若井 延夫氏

株式会社ジェーシービー

課題:
会員のカード利用の動向を分析して、優良顧客の絞り込み、顧客の退会防止などを行なっていくためのデータマイニング
ソリューション:
クレジット・カードにおける新規ユーザー獲得のためのDM反応率が、Enterprise Minerによる分析で従来の3~4倍に上がった。
「Enterpirse Minerソフトウェアも、それをサポートしてくれるSASインスティチュートジャパンに対しても、私たちの期待値は非常に高く、このような新しい試みをきっと可能にしてくれると思っています」 
仲岡 真氏, 株式会社ジェーシービー マーケティング部 マーケティング戦略グループ マネージャー