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Customers | ヤンセン ファーマ株式会社標準的な臨床試験データ処理業務のデータプロセッシングソリューションとして運用基盤をSASで構築 - CDISC標準やER/ES規制に適用させ、リスクマネジメントの強化とプロセスの効率化を実現ヤンセン ファーマ株式会社(以下、ヤンセンファーマ)の臨床統計部は、臨床試験データの収集から統計解析の実施、報告書の作成までに至る一連の臨床試験データ処理の標準化を推進するとともに、「品質に対するリスクマネジメントを適用することが患者を保護することである」ということを最優先に考えている。これまでは共有ドライブに蓄積する治験データを各クライアント環境で解析してきたが、臨床試験プロセスで実際に行われている作業を完全に把握し、なおかつCDISC標準やER/ES規制といった業界標準に適用させるためにSAS® Enterprise BI Server とSAS® Data Integration Serverを導入し、業務効率向上の実現とともにリスク管理体制を強化した。 標準的なデータ処理プロセスを構築 ヤンセン ファーマは、世界最大規模のトータル・ヘルスケア・カンパニーであるジョンソン・エンド・ジョンソングループの一員として、日本国内における医薬品および医薬関連製品の開発・製造・販売を手掛けている。同社は、2010年を開始年度とする5カ年の成長戦略を推進するため、営業組織を「CNS(中枢神経)」「腫瘍・ウイルス・免疫」「疼痛・感染症」の3事業本部に再編。MR(医薬情報担当者)の担当領域を限定し、専門性を高めることで、医療現場のニーズに合わせた高度な情報提供を行っている。 その中で、豊富な開発パイプラインを抱える研究開発部門において、臨床試験データを適切に管理・分析し、優れた新薬の迅速な承認取得・市場投入を支えているのが臨床統計部だ。業務改善の一環として2000年半ばより、臨床試験データの収集から薬効を分析・評価する統計解析の実施、報告書の作成までに至る一連の臨床試験データ処理の標準化を目指し、段階的にプロセスを整備してきた。 業界標準をビジネスに取り入れる中で、システムを再構築する気運も高まってきた。共有ドライブに蓄積する治験データを各クライアント環境で統計解析するこれまでのやり方では、標準化の促進と遵守を徹底することが難しかったためだ。同社、研究開発本部臨床統計部 部長 越水 孝氏は、「だれが、いつ、どのデータを使って、どんな解析を行ったかを管理できなかったため、リスクマネジメント強化の視点からシステム全体を見直すことが急務でした。また、FDAが普及するデータ交換標準のCDISCや、臨床試験プロセスにおける電磁的記録や電子署名の使用に関する指針のER/ESに完全準拠することも求められたのです」と語る。 プロジェクトを成功に導いたSASコンサルティング・サービス ヤンセン ファーマは2008年、これら複数の課題を解決し、さらに臨床試験データ処理の標準化を促進するシステムを導入することに決めた。複数のシステムを選定の対象とし、CDISC標準やER/ES規制に対応できることに加え、信憑性の高い解析結果をベースとした効率的なレポート作成が可能なこと、リスクマネジメントを強化できることなどを確認。設定した機能要件の項目ごとに点数化し、相対的に最も高いスコアを獲得したSAS Enterprise BI Server とSAS Data Integration Serverを利用して解析レポーティング基盤を構築するのが最善と判断した。 同社、研究開発本部 臨床統計部 統計解析グループマネージャー 森 美知代氏は、「システムの処理内容を記録したログ(監査証跡)を監査に耐えうる証跡として一元管理できるのはSASのソリューションだけでした。またグループ本社の臨床統計部門も、以前よりSAS Data Integration Serverを導入しており、将来にわたってシームレスにデータ連携できる拡張性も考慮すればSASの選定は必然でした」と話す。 本プロジェクトは、SAS Data Integration ServerとSAS Enterprise BI Serverの2製品の導入を3カ月で完了させるタイトなスケジュールであったが、大きなトラブルもなく予定どおり完了できた。ユーザー受入テストでは、実臨床データ、プログラムを使ったテストを実施し、本格運用に向け2009年1月よりパイロット運用を行うなど、万全の備えでシステムを稼働させた。越水氏は、「SASコンサルティング・サービスにより、課題の分析から設計、開発、稼動、保守・アフターサービスまでに至る一貫したサポートを提供していただけたことがプロジェクトの最大の成功要因です。SASの全貌を把握しているため、問い合わせに対するレスポンスが早く、トラブルシューティングも的確でした。SASのコンサルタントの支援を受けていなければ、倍以上の開発期間を要していたでしょう」と話している。 解析レポーティング基盤として不可欠な存在に 稼働後、SASを利用した解析実施環境がクライアントからサーバーへ統合され、臨床試験データ処理プロセスの標準化が達成された。またSAS Enterprise BI Server とSAS Data Integration Server をCRO(医薬品開発業務受託機関)とともに導入することで、同じ臨床試験データ処理プロセスを適用することができ、CROのサーバーで開発したプログラムを容易にヤンセン ファーマのサーバーに移行することができるようになり、業務の効率化と品質・セキュリティの向上に繋がっている。 森氏は、「管理側に有益なシステムでも、その使用・展開方法を間違えると関係者から孤立してしまいます。特にビジネスモデルを変更するようなシステム導入の場合、関係者からの理解と協力は欠かせません。本プロジェクトの成功は関係者が協力的に受け入れてくれたことにあり、とても感謝しています。今後も、関係者と協力しながら、新しい仕組みの使い方や効果的な活用法などを検討し、SASを有効活用し続けたいと考えています」と語る。 現在では、臨床統計部が担当するすべての臨床試験プロセスにSASを適用。統計解析エンジニアおよびCROのスタッフ約30人がCDISC標準に準拠した業務プロセスにおいて、効率的な統計解析やレポート作成を行っている。SASにより標準的な臨床試験プロセスを確立し、盤石な管理体制を構築できたことになる。 SASは、同社の長期的な成長を支える解析レポーティング基盤として欠かせない存在になった。越水氏は、「SAS® Enterprise Guide® を利用すれば、SASプログラムを書いた経験のないユーザーでも、エンジニアにプログラム作成を依頼することなく、必要な分析とレポート作成を容易に行えます。今後は、エンジニアの負担をより一層軽減する臨床試験プロセスを構築したいと考えています」と話している。 Copyright © SAS Institute Inc. All Rights Reserved. |
下)研究開発本部臨床統計部 部長 越水 孝氏 上)向かって左から インフォメーションテクノロジー部 R&D ITグループ 品川 義和氏 研究開発本部臨床統計部 統計解析グループ マネージャー 森 美知代氏 Information Technology Shared Service GO, GDC, Japan 石山 兼一氏 ヤンセン ファーマ株式会社課題:
共有ドライブに格納する治験データを各クライアント環境で統計解析するこれまでのやり方では、標準化の促進と遵守を徹底することが困難になった ソリューション:
CDISCやER/ESの業界標準に準拠しながら効率的な臨床試験データ処理を運用 利点:
標準的なデータ処理プロセス導入により業務効率向上と強固なリスクマネジメント体制を確立 製品:
SAS Data Integration Server SAS Enterprise BI Server “臨床試験データの収集から統計解析の実施、報告書の作成までに至る標準的な臨床試験データ処理の運用を徹底するビジネス基盤として、SASは不可欠な存在になりました” 越水 孝氏 臨床開発本部 臨床統計部 部長 |