オムニチャネル・マーケティング

その概要と重要性

オムニチャネル・マーケティングとは、Webサイトや小売店、通信販売カタログ、ダイレクトメール、電子メール、モバイルなど直接/間接のコミュニケーション・チャネルを組み合わせて顧客と交流し、顧客が自由に自分の好きなチャネルを通じて企業とコンタクトを取れるようにすることを指します(最も望ましい反応は製品やサービスの購入です)。ごく簡単に言うと、オムニチャネル・マーケティングとは「コミュニケーションを統合すること」です。

オムニチャネル・マーケティングの重要性

オムニチャネル・マーケティングが重要な理由は、「顧客がいる場所に働きかけないと意味がない」という単純なことです。しかも今日の顧客はさまざまなチャネルに散らばっています。「複数のチャネルを利用する顧客は1つのチャネルしか利用しない顧客よりも3倍から4倍の消費を行う」という調査結果もあります。

今や企業よりも顧客の方が購買プロセスでの主導権を持つようになっていることに疑いの余地はありません。利用可能なチャネルが増えた結果、顧客は情報を得る方法について、かつてないほど多くの選択肢を手にしているのです。

今日では、少し前には想像もできなかった多種多様なチャネルを通じて顧客に接触できます。チャネル数は今も増え続けており、今後も増えていくと思われるため、オムニチャネル・マーケティングの手法を取り入れることは単なる推奨事項ではなく、欠かすことのできない条件となっていくでしょう。

課題

  • 適切にターゲティングされたメッセージと最適なチャネルの組み合わせで共感を呼ぶ:顧客が利用できるチャネルは多岐にわたるため、適切な対象者に適切なメッセージを届けるだけでは不十分です。どのチャネルでも顧客にメッセージを届けるだけでなく、興味を引き、共感を呼び、積極的に行動してもらうことが必要です。
  • 高度にチャネル間連携されたキャンペーン:チャネルやデバイスに関する顧客の好みを変えようとするのは現実的ではありません。マーケティング担当者は、顧客に有意義で信頼できると感じさせるために、チャネル間を緊密に連携させた複数のタッチポイントを活用したキャンペーンを継続的に実施していく必要があります。
  • マーケティング・キャンペーンへの反応の測定/分析/理解(反応のアトリビューション分析):見込み客のコンバージョンや売上に貢献したチャネル、キャンペーン、タッチポイントがどれかを判断することはますます難しくなっています。1つひとつの反応の理由や原因を理解することにより、マーケティング活動から最大の成果を得られているかどうかを評価できます。

成功のための3つのステップ

どうすればオムニチャネル・マーケティングを適切に行うことができるのでしょうか?オムニチャネル・マーケティングを成功させるための鍵は次の3つです。

  1. すべてのチャネルにまたがる顧客データを統合してシングル・ビューを確立し、継続的に管理する。
  2. オムニチャネル・マーケティングのための基盤を整備する。
  3. 全チャネルで一貫したカスタマー・エクスペリエンス(顧客体験)を提供する。

顧客のシングル・ビュー確立と維持管理

顧客データを統合してシングル・ビューを確立することは極めて重要です。今日、多くの顧客は複数のタッチポイントを含む多種多様な方法でブランドと交流しています。したがって、すべてのチャネル、すべてのタッチポイントにおける顧客行動を総合的に理解し、顧客毎の価値を把握できるかどうかが成否を分かつことになります。

シングル・カスタマー・ビューを得るためには、あらゆるソースからすべての顧客データを集約統合して一元管理できるマーケティング・データマートが役立ちます。シングル・カスタマー・ビューを確立・維持するにあたっては、次の点に注意する必要があります。

  • 大量の顧客データを集めさえすればいいわけではありません。もちろんデータも重要ですが、より重要なのはデータを使って何をするかということです。
  • 顧客データは絶えず進化させなければなりません。顧客やビジネスは変化するものです。それに応じて顧客データの構成も変化しなければなりません。つまり、新しいデータの取り込みや、古いデータの入れ替え、新しい分析モデルの構築、古くなった分析モデルの更新などを継続的に行う必要があります。

オムニチャネル・マーケティングのための基盤を整備する

「ハンマーをもつ人には、すべてが釘に見える」というA. マズローの言葉があります。手段(ハンマー)に固執して問題を正しく捉えられない(すべてが釘に見える)ことを諌める言葉ですが、これはマーケティングにも当てはまります。問題に応じて柔軟に手段を選択するのと同様に、複数のチャネルに合わせて柔軟に活用できる基盤を確立することが重要です。オムニチャネル・マーケティング・プラットフォームは、次のような機能をサポートするプロセスやテクノロジーから構成されます。

  • キャンペーン管理:セグメンテーション、ワークフロー作成、キャンペーン実行などの機能が含まれます
  • 高度な分析:予測分析、キャンペーン最適化などが含まれます。
  • 高度な顧客対応:コンテンツ管理、EBM(イベント・ベースド・マーケティング)、リアルタイム対応のほか、次に提示すべき最良のオファーを管理するための機能が含まれます。
  • レスポンス・アトリビューション分析:マーケティングミックスの最適化、シナリオ・プランニング、マーケティング・アトリビューション分析などが含まれます。
  • デジタル・マーケティング:Web、電子メール、モバイル、ビデオなど、従来のチャネル以外の新しいチャネルにマーケティングを拡張するための機能が含まれます。

オムニチャネル・マーケティング・プラットフォームを導入すると、従来のチャネルと新しいチャネルを統合できるようになります。また、作成したキャンペーンを複数のチャネルに複製して展開できるため、クロスチャネル・キャンペーンの作成と実行が大幅に簡素化します。その結果、適切な顧客に適切なタイミングで適切なチャネルを通じて適切なオファーを届けるというマーケティングの目標を達成しながら、コストを削減し、マーケティング活動の効果と効率を向上させることができます。

全チャネルで一貫したカスタマー・エクスペリエンス(顧客体験)を提供する

カスタマー・エクスペリエンスは非常に高い競争優位性をもたらす差別化要因の1つです。また、カスタマー・エクスペリエンスは質だけでなく、一貫性も同じように重要です。オンライン、店舗、電話、またはそれらの組み合わせなど、いろいろな交流を通じて、総合的なブランド体験が形成されていくからです。顧客がオンラインで素晴らしい経験をしても、店舗で不愉快な経験をさせられるようでは意味がありません。差し引きゼロで済むケースは少ないでしょう。各チャネルを別々に扱うということは、一貫性を欠いた対応のせいで顧客に否定的な感情を植え付けるリスクを抱えるということなのです。

SASのオムニチャネル・マーケティング・ソリューション

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