ソーシャルメディアを犯罪防止と犯罪捜査に活用するための3つのベストプラクティス

警察活動に関して最近実施されたAccenture社の市民意識調査によると、市民は警察が現在も、TVニュース、新聞、ラジオという従来型のメディアソースに大きく依存していると確信しています。とはいえソーシャルメディアについては、アンケート回答者の72%が「捜査や起訴に役立つ」、53%が「警察のサービスを改善できる」、47%が「犯罪防止のツールになる」と確信しています。

また、ソーシャルが法執行にとって利用価値の高いツールになると確信しているのは、市民だけではありません。 欧州委員会が実施したCOMPOSITE(Comparative Police Studies in the EU(EU域内の比較警察研究)の略)プロジェクトのレポートでは、複数の警察官が、他の場所では見つけるのが難しく時間もかかるような情報をソーシャルメディアで発見することが多いと述べています。そうした情報は、他の場所ではそもそも手に入らない場合もあります。

 

ソーシャルメディアは以下の疑問に答えを出すことができます……

  • 誰が何を言ったか?
  • 何に関することか?
  • 彼らは誰に影響を与えているか?
  • 次に何が起こるか?

このレポートは、「欧州13カ国の警察組織に所属するIT専門家と警察官を対象とした詳細な分析、インタビュー、グループ・ディスカッション」に基づいています。ここでは、法執行でソーシャルメディアを活用するための3つのベストプラクティスを提言しています。

  1. 特殊チームというアプローチを超えて、ソーシャルメディアによるシンプルな捜査手法を全警察官に教育する
  2. ソーシャル戦略を次の段階にレベルアップする – すなわち、地域社会に向けて情報の提供を呼びかけ、市民がフィードバックしやすい場を用意する
  3. アナリティクスを適用して、疑わしい行動や犯罪の証拠となる情報を特定する

    ソーシャル捜査の仕組みを構築する

    欧州委員会の調査によると、すでに多くの警察組織が、必要に迫られて、ソーシャルメディアの活用を始めています。たとえば、大部分の警察組織は、容疑者が公開しているソーシャルメディア活動を定期的に調査して、犯罪捜査に利用できる情報を探しています。こうした公開情報は、容疑者のプロファイルを詳細に把握し、捜査の死角を防ぐのに役立ちます。プライベート・メッセージ、電子メール、IPアドレスなどの非公開情報を入手するために、警察がソーシャルメディアのプロバイダーに接触することも珍しくありません(海外のプロバイダーを経由している場合は、必要な情報の入手に長い時間を要することもあります)。

    地域社会のパートナーになる

    社会での存在感を高めれば、少ないコストで大きな効果を上げることができます。たとえば、(従来型のITシステムは過負荷状態となってしまうことが多い)危機的状況の発生時には、ソーシャルメディアが情報をプッシュ(発信)する手段として特に有用です。また、公衆が捜査に関与できるようにする方法としても、ソーシャルメディアは優れています。IACP Center for Social Media(各国の警察組織におけるソーシャル手法の導入を支援する目的で設立された米国の機関)では、ソーシャルは地域社会との関係を築くための優れた方法だと指摘しています。つまり、警察官とは地域社会を愛し、支える人々であることを地域社会に示す方法なのです。

    隠れた情報を発見する

    とはいえ、ソーシャルメディアの監視には短所もあります。ソーシャルメディアを流れる情報の大部分は、単なるノイズにすぎません。警察組織に求められるのは、そうしたノイズをふるい落として犯罪活動の芽を見つけ出し、地域社会にとっての懸念事項を特定して、実際に問題が発生する前に対処することです。そのために役立つのが高度な分析機能(アナリティクス)です。

    • 専用のテキスト分析は、自然言語処理を活用して複数の言語でテキストの意味を理解し、ソーシャルメディアでの会話で急速に進化している「テキスト言語」を読み解きます。
    • ソーシャルメディア分析は、重要なトピックを強調し、捜査対象となっている人、モノ、場所の関係を明らかにします。
    • ソーシャル・ネットワーク分析は、関与する人々とその人間関係、首謀者を特定します。
    • オントロジー(概念体系)管理は、異なる単語や用語の間の共通性や関連性を強調して、複数のソースで言及されている共通の対象を特定します。
    • センチメント(感情)分析は、肯定的/否定的/中立な意見を区別して強調することで態度の変化を明らかにします。こうした変化は、言葉だけの謀議が実際の行動へと移る段階を示しているかもしれません。

    こうした分析テクノロジーの強力な組み合わせにより、捜査情報担当者はソーシャルメディアを効果的に活用して、以下の重要な疑問に答えを出すことができるようになります - 誰が何を言ったか? 何に関することか? 彼らは誰に影響を与えているか? 次に何が起こるか?

    以上3つのベストプラクティスを組み合わせることで最終的には、予算の緊縮が進む中でも、警察活動の効率を向上できます。同時に市民との関係でも、相互の信頼性を高め、活発なコミュニケーションと緊密な関係を促進することができます。

    three white blocks

       関連情報

    ソーシャルメディアは公衆のためになるか?

    ソーシャルメディアについては、Accentureの最近の調査に回答した市民のうち、

    • 72%が、捜査や起訴に役立つと確信しています。
    • 53%が、警察のサービスを改善できると確信しています。
    • 47%が、犯罪防止のツールになると確信しています。

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