ニューヨーク・メッツはアナリティクスで深くファンと交流する

 

ニューヨーク・メッツは、長年ファンに愛されている野球チームです。そして、正確な情報を得られれば、さらにファン層を強固なものにできると考えていました。メッツの目標は、ファンのデータを個人レベルで分析し、ファンが何を求め、どういう行動をするのかを知り、一人ひとりの興味に最適な答えとなる経験を提供することです。

そのためには、どうすればよいのでしょう? メッツは、アナリティクスを活用し、ファンを360度見渡せるビューを生成するファン・エンゲージメント・ハブを構築しています。これによって得たデータは、パーソナライズされたコミュニケーションやプロモーションの実施に役立ちます。メッツは、ソーシャル・メディア、モバイル、および電子メールのデータを分析することで、さまざまな選手や試合に関連するファンのセンチメント(感情)を正確に把握できます。そして、リーグやチームのWebサイト、ソーシャル・メディア・チャネル、パブリック・フォーラムなどでファンが興味を持ってくれる情報を提供すれば、ファンとの交流に役立てられるのです。

野球ビジネスのデータ量は増える一方。われわれは新しい分析方法を常に模索しています

ルー・ディパオリ氏
Executive Vice President兼Chief Revenue Officer、
ニューヨーク・メッツ


ニューヨーク・メッツのExecutive Vice President兼Chief Revenue Officer、ルー・ディパオリ氏は、「野球ビジネスのデータ量は増える一方。われわれは新しい分析のやり方を常に模索しています」と話します。

ファンがいつどこで試合のチケットを購入しているのか、どの席を選んでいるのか、ホットドッグと合わせて何を飲んでいるのか、どのようなグッズを購入しているのか。メッツは、これら保有するすべてのデータを分析し、ファンの経験をより良いものにするために役立てようと考えています。

メッツのほか、世界中で数多くのスポーツ団体がファンへの洞察を深め、ファンとのエンゲージメント、オペレーション、選手の管理、マーケティングを強化するためにアナリティクスを活用しています。ここで、その例をいくつか挙げてみましょう:


オーランド・マジック

オーランド・マジックは、北米のプロバスケットボールリーグであるNBAにおいて、その市場規模が20位であるにもかかわらず、最も高い収益を挙げているチームのひとつです。マジックは、チケットの再販市場を研究してより適正なチケット料金を設定し、シーズンチケットの所有者のうちチケットの購入を継続しなさそうな人を予測し(さらに呼び戻し)ています。ファンが球場を訪れるたびに欲しいと思うものを提供できるよう、売店やグッズ販売の売り上げの分析も行っています。これらの取り組みにより、高収益という偉業を成し遂げました。さらに、マジックは分析を行うことで、コーチ陣が最適なラインアップを決められるようにサポートしています。

オーランド・マジックのCEO、アレックス・マーティンス氏は、「われわれのチームの最大の課題は、ファンの経験をカスタマイズすることです。アナリティクスは強力な方法でこれを可能にします」と話します。マーティンス氏は、マジック設立時にPRディレクターを務め、プレジデントを経てCEOへと上り詰めました。マーティンス氏は、チーム設立当初からすべてを見ており、アナリティクスがもたらす価値を理解しています。マーティンス氏のリーダーシップのもとで、シーズンチケットの所有者層は1万4200人に増え、チームのセールス部門は驚異的な成長を果たしました。

メジャーリーグ・サッカー

スポーツビジネスは、ファンのロイヤルティがすべてです。米国とカナダの一流プロ・サッカー・リーグであるMLSは、カスタマー・エンゲージメントを強化したいと考えた末、ファンへの理解を深めるために分析を実施することにしました。MLSは、従来どおり共通の電子メールを送信するのではなく、ファンの住所や好みのクラブ(リーグは16の米国のクラブと3つのカナダのクラブから構成されている)などにマッチする情報を個人別に提供したいと考えました。それを実現するためにMLSは、まずファンのデータベースを構築する必要がありました。

このプロセスの最初のステップは、リーグ内の全クラブからチケット販売、グッズ販売、デジタル購読など、さまざまな内部ソースのデータを統合することでした。MLSは次に、ファンが何を求めているかについて理解を深めるために、予測分析とデータ・マイニングを実施しました。こうして得た洞察により、MLSは参加クラブのチケット販売やグッズ販売の機会を増やすための自動コンテンツ・リレーションシップ・マネジメント・プログラムを構築できました。

トロント・メープルリーフス

アイスホッケーチームのトロント・メープルリーフスは、チームのパフォーマンスのあらゆる側面について理解を深めるためにアナリティクスを活用する計画を立てています。この取り組みには、選手のパフォーマンスから氷上の戦略に至るすべての面にデータドリブンのアプローチを適用することが含まれています。

現在トロント・メープルリーフスは、従来のホッケーについての意思決定を補完する、アナリティクスを重視したアプローチを取り入れる最新フェーズにあります。トロント・メープルリーフスのAssistant General Manager、カイル・デュバス氏は「アナリティクスは、スポーツ業界の将来に極めて重要です。ホッケーの評価プロセス全体を補完するスポーツのアナリティクス・プラットフォームを導入することを楽しみにしています。今シーズン、チーム強化およびチーム戦略のあらゆる側面に取り組むための新たな方法を取り入れます」と述べています。

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