Sub-Zero Freezer Company

高級冷蔵庫メーカー、SAS®を活用し、保証請求の削減に成功

製品の欠陥を探し出し、解決するのに平均して6ヵ月~1年もかかるという製造業にあって、米高級冷蔵庫メーカーのSub-Zero Freezer Companyと同社の系列企業のWolf Appliance Companyは、SASを導入することで、この時間を半分に短縮するという挑戦を試みた。Sub-ZeroとWolfでリライアビリティー(信頼性)担当ディレクターを務めるDavid Bien氏は、SASを利用すれば、製造企業は顧客からの保証請求に対してより積極的な対応を図ることができるようになると語る。

通常、保証請求書には、顧客からのリクエスト、業務記述、専門用語、さらに連絡先情報、部品番号、日付や日時を書き込む欄がある。多くの製造業者の前例に漏れず、Sub-ZeroとWolfも、これらの情報が製品品質の改善や顧客満足度の向上の足掛かりとなる宝の山であることを認識していた。しかし、こうした情報をコード化して分類し、さらにトレンドを分析するという手間のかかるプロセスを考えると、この製品改善のプロセスは何度となく断念されてきた。

「大部分の企業が未だに何か事が起きた後でデータを掘り返し、過去に起きた原因を究明して、それに対処するという、事後対処的な対応に終始しています」と Bien氏は言い、「SASを利用することによって、より積極的対応を図ることができるようになりました。私たちは、システムを使ってある一連の事象に注目し、たとえほんの些細な問題であっても、もし統計的にそうした事象が検出された場合には、自動的にeメールの通知が送られてくるようにしています」と説明する。

 

SAS のソリューションを利用することで、われわれは欠陥のある製品に遭遇するお客様の数を劇的に減らすことができました。こうした努力の結果は、当然、顧客満足度の向上に繋がっていくでしょう。

Joshua Becker 氏
リライアビリティー(信頼性)担当マネージャー

早期の問題発見 = 顧客満足へ

eメールを使って通知する仕組みは、SAS Text MinerTM およびSAS Warranty Analysisを導入し、新たに搭載された製造業向けの保証分析システムだ。Bien氏によれば、SASの高度な分析機能を利用すれば、新たに発生しつつある問題をいち早く察知し、Sub-Zeroが以前使っていたシステムよりも3ヶ月早く、その発生場所をピンポイントで探し当てることができるということだ。その結果、問題解決サイクルにおける貴重な時間を節約することができ、これまでも十分に高かった顧客満足度を、さらに大幅に向上させることができたと言う。

Bien氏は、「SASは統計技術を使って、私たちがたくさんの保証請求に翻弄される前に、問題があるか、ないかを解明してくれます。ですから、これまでよりも速く問題を見つけ出すことができ、問題を抱えた製品が大量にお客様の手に渡ってしまう前に、解決策を講じることができます」と語る。

Sub-ZeroとWolfは、新保証分析システムを使って1ヶ月前の保証請求データを分析し、新しいパターンがあればそれを紹介するなど、問題発生に関するレポートの標準化も行った。問題発生の可能性が検出された場合には、プロダクト・エンジニアが指名され、即座に調査を開始することになっている。さらに、何か特別な問題に関心をもったエンジニアがいれば、数百種類に及ぶ製品部品を自由に指定して、個別にeメール警告を設定することができる。

テキスト・マイニングによって保証データを変換

Sub-Zeroは高性能の冷蔵庫やワイン貯蔵庫を製造するメーカーだ。同社の製品には、キッチンカウンターやステンレス鋼材、はめ込み式の冷蔵庫や冷凍庫に、埋め込むことができる引き出し式の隠し冷蔵棚や、室温をゾーン別に独立して設定可能な画期的なワイン貯蔵庫など独自性の強い製品が揃っている。一方、Wolfは、厳しい水準の下で製造・テストされたガスレンジや電気レンジ、オーブン、モジュール型の統合製品など、幅広い調理器具を取り扱っている。

Sub-ZeroとWolfでは、最高級の製品ラインに合わせて、すべての単体製品については部品と修理作業代を含めて購入から2年間、はめ込み式のシステム・コンポーネントに関しては部品と修理作業代を含めて5年間、完全なはめ込み式システムに関しては12年間という破格の条件の保証制度を設けている。

SAS導入前は、Sub-Zeroでは2名のフルタイムの専任スタッフが、レポート作成に使う保証請求データを手作業でデータベース化していた。旧システムは効率的に稼動していたが、問題点や苦情を200種類以上ある分類に振り分ける作業に時間がかかり、この作業は人手に頼らざるを得なかった。

しかし現在ではSAS Text Minerが、テキストベースの保障請求データを自動的に構文解析し、主要部分を取り出して、個々の請求間に潜んでいる関係性を分析している。こうしてグループ毎に分けられた保証請求情報は適切な分類へと自動的に正確に振り分けられていき、データ検索やクラスタリング、統計モデル化に利用できる形に再構成されていく。

テキスト・マイニングの利点は次の2つだ。テキスト・マイニングのプロセスを経ることで、テキスト形式のデータが、分析などに活用できるフォーマットに変換される。そして、そのプロセスに要していた年間4,000時間近くの時間も削減することができるということだ。

指先1つの操作で保証状況を分析

テキスト・マイニングのプロセスが完成すると、SAS Warranty Analysisによって、再構築された保証請求データと、販売データ、コールセンターでのサポート情報、在庫データ、保証登録データなどの多様なデータが1つのデータベースに統合され、データ追跡やレポーティングに使えるようになった。

また、問題発生を察知するレポートの他にも、SASは現状の課題と問題点を一目で把握できるスコアカードを作成している。それに加えて、SAS Warranty Analysisを利用しているエンジニアたちは、表やグラフ、各種レポートをほんの数分で作成できるようになったのだ。以前は、あちこちのデータベースからデータを取り出し、Excel に落として、さらに結果をフォーマットして1枚の棒グラフを作るために数時間は必要だった、とリライアビリティー(信頼性)担当マネージャーのJosh Becker氏は言う。
「今では、このシステムを使っている誰もが、指先 1 つの操作でパレート図やトレンドチャートの作成や統計的な要因分析などを実行することができます」

顧客サービスを次なるレベルへ

Becker 氏の予想によると、14ヶ月以内にSASのROI(投資対効果)を完全に回収できる見込みであり、保証請求件数についても来年内にはマイナス50%を達成できるということだ。SASの予測機能は、製造企業に長年にわたってROIをもたらしてくれる重要なメリットとなる。「当社のレポートは高度な統計機能を駆使して作られていますので、データ量は限られていますが、将来問題になりそうな事象があるか、ないかを明確に判断することができます。」

最後に、Becker氏は、どの企業も製品を販売し、保証請求が来るのを待って、それから状況を把握して解決策を講じることはできると言い、「しかし、そのような方法では顧客サービスのレベルを次の段階に高めることはできません。後手に回っていては常に問題の解決に追われるだけです。そして、多くのお客様に製品の欠陥でご迷惑をおかけするまで、問題を発見することができないということになってしまうのです。」

「SASのソリューションを利用することで、われわれは欠陥のある製品に遭遇するお客様の数を劇的に減らすことができました。こうした努力の結果は、当然、顧客満足度の向上に繋がっていくでしょう」とBecker氏は語った。

Sub-Zero Freezer Company

課題

保証請求データを利用して、問題に発展しそうな事象を検出する

ソリューション

SASを活用することによって、潜在的な問題を以前の半分の時間で察知できるようになり、人件費の削減と顧客満足の向上を実現

製品

SAS Text Miner、SAS Warranty Analysis

Back to Top