Office Depot

世界最大のオフィス用品小売業がSASを使って収益を向上し、マーケティングコストを削減

世界一の規模を誇るオフィス用品の小売業Office Depotは、オランダ、イギリス、ベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、スペインといったヨーロッパの市場で圧倒的なシェアを誇っており、通販チャネルだけでも250万人以上のアクティブ顧客を保持している。

これまでの成長率を維持するため、Office Depotは、顧客毎にカスタマイズした価格や限定プロモーションを、顧客シェアと顧客収益性の両方を最大化させることができる頻度でオファーしていくというコンタクト戦略を立て、ヨーロッパ全土で展開することになった。SASは、この戦略実行の要として重要な役割を果たすことになる。ヨーロッパ地域のメールオーダー担当バイス・プレジデントを務めるSabine Zwinscher氏は「SASのサポートによって、全ヨーロッパで統一されたプロセスと手順が完成し、顧客と一対一でコンタクトできる体制が整いました。同時に広告コストも大幅に削減することができたのです」と語った。


SASのサポートによって、全ヨーロッパに統一のプロセスと手順が完成し、顧客と一対一でコンタクトできる体制が整いました。同時に広告コストも大幅に削減することができたのです。毎年3億~4億ユーロ程度のマーケティングコストが使われていますが、その内2%は削減できると見込んでいます。

Sabine Zwinscher 氏
Office Depot ヨーロッパ メールオーダー担当バイス・プレジデント

マーケットリーダー

年商135億ドル、Viking Direct、Guilbert、4Sure.com等の運営ブランドを展開するOffice Depotは、世界の国々に現在5万人の従業員を擁し、世界第2位のオンライン小売業となっている。同社のビジネスがこのように大きな成功を収めた要因は数多くあるが、特に挙げるとするなら、複数の販売チャネルに対して効果的なマーケティング戦略を実行できたからだと言えるだろう。こうした取り組みの影にはSASの存在があった。

Office Depotは古くからのSASユーザーであり、2002年にはSAS Enterprise Minerを導入し、より高度な分析能力とモデル化機能を得ることとなったが、近年にもSAS Marketing Automationを追加導入している。導入目的はWebベースのソリューション構築であり、これを使って、コミュニケーション計画が財務・流通面に与える影響を検証したり、キャンペーン管理の効率化やコスト削減を図ったりすることにあった。ドイツでのパイロット導入が成功すると、SAS Marketing Automationは各国に導入されていった。

Zwinscher氏は「お客様は、簡単で親切、スピーディで信頼できるサービスを望んでいます。私たちは、それを忠実に実践しています。オペレーションを着実に実践していくこと、さらには分析的アプローチによって、そうした実践を補完することを目指しています。当社には、これを実現するための適切なツールがあり、使命感に満ちた人々が、その導入を熱心に支えてくれました」と語り、このアプローチは会社にとって必要不可欠なものだと付け加えた。

ここ数年、オフィス用品市場の競争はさらに激しさを増している。「多くの企業がオフィス用品を売るのは簡単だと踏んで市場参入してきました。参入するのはたやすいことですが、成功するかどうかは別の話です。どんな商品を揃えるか、また独自のマーケティング戦略に則って、どう顧客にアプローチしていくかが業績を左右するのです」と説明する。

個人事業主やSOHOといった特定の顧客層をターゲットとした効果的なアプローチが可能になれば、そして、それを効果的かつコスト効率よく実行することができれば、通販事業に新たな顧客層を取り込むことができ、市場拡大の可能性も広がっていく。Zwinscher氏は「それこそが当社が実践しようと努力していることなのです。SASを利用して取り組んでいることを見ていただければ理解していただけると思います。顧客データを分析して、次の6ヵ月間で顧客が何を買おうとするか、注文の頻度、注文額の平均などを予測し、こちらのオファーに対する顧客の感度を測り、それに合わせて広告費を調整し、特別価格をオファーしていきます。」

「コミュニケーションの方法や注文の仕方も、店舗・Web・通販・電話注文と、お客様によって異なります。我々は、アプローチの違いを超えて、すべてをサポートしています。SAS Marketing Automationは、マルチチャネル、マルチブランド、マルチオーダーを扱う当社の、プロセス全体を最適化してくれる1つの手段になると考えました」と続ける。さらに、SASの強みは柔軟性だと指摘し、実績ある機能と能力を備えながら、カスタマイズできるソリューションであることを評価した。

マーケティングコストの削減

Office Depotの経費のメインは広告費で、特に、費用の50%が郵送費に消えるカタログ関連の費用が大きな割合を占めている。「これは、損益勘定のトップに掲げられる費用です」とZwinscher氏は説明する。「損益計算書の数字を改善したいなら、マーチャンダイズ側のコストか、マーケティングコストを減らすことです。適切なオファーを提示するためには、商品・価格・顧客・サービスといったすべてをひとまとめにして扱わなければなりません。そうしなければ、うまく事は運びませんし、お客様を混乱させる可能性もあるからです。」

会社が決定したコンタクト戦略をサポートし、さらに顧客側の潜在的な購入可能性を刺激して適当な頻度で買い物を続けてもらうためには、通販ビジネスでは、まず適切なカタログの作成が不可欠だ。そして、それを適切なタイミングで、適切な対象に送り届けることが重要な条件となるのだ。

Zwinscher氏は、こうした活動には二つの側面があると話す。第一に、広告費を賢く配分するためには、SASを使って顧客の全体像を捉え、顧客の購買行動を理解すること。つまり、“適切なコンタクト戦略を適切な頻度で実行し、顧客の反応を得る”ことになる。第二は、“適切なコンテンツとプロモーションを提示すること”である。オファー内容を検討し、Office Depotの収益が右肩上がりの成長を継続していけるように慎重に管理しなければならない。Zwinscher氏は「会社は収益を高めることを目的としています。そのためには、あらゆる側面を検討する必要があるのです」と説き、「非常に複雑な環境です」 と結んだ。

顧客をより深く理解するということ

「通販会社というのは、顧客がどんな商品を購入したか、どんな価格だったかなど、さまざまな情報を知ることができる点で有利だと言っていいでしょう。問題は、こうした情報をいかに活用するかということです。私たちは、最初、優先的にアプローチすべき優良顧客層を特定してリストを作り、ライフサイクル分析などを追加していきました。このアプローチを続けていくと、徐々に顧客ベースの全体像が見えてきました。顧客特性の大枠を理解できたら、次は、顧客の将来の購買行動を予測し、その理解に沿って新たな投資を決定するのです。

こうして自然にマーケティング戦略の推進に有効なビジネス・インテリジェンスへの投資が増え、コスト削減や個人別に特化したオファーを実践できるようになってきました。具体的には、カタログにターゲット別のメッセージを入れることから始まり、その後、カタログの表紙に個々の顧客の好みに合った商品と特別オファーをデジタルプリントするというところまできました。

現在は、こうしたアプローチを電話での販売活動にも応用しています。顧客側に購買意欲がある限り、そして、我々の側に消費シェアを増やす可能性がある限り、私たちはSASのビジネス・インテリジェンスを利用して、個々の顧客に特化したオファーを提示していくことができます。こうした実践のためには、数多くの顧客と接することが大事です。私たちの場合、ヨーロッパだけで250万人ものアクティブ顧客がいます。つまり膨大なデータソースを維持・管理していかなければならないということなのです。」
こうしてOffice Depotは、コスト効率が高く、しかも高度にパーソナライズされたマスマーケティングのアプローチを完成させていった。

同社では、新たに売上に応じて各地域のマーケティング予算を振り分けるという決定をし、ヨーロッパでは、全体で広告費を1%削減することが課題となった。また、カスタマー・インテリジェンスに対する新たなアプローチを検討することになり、データウェアハウスの導入が急務となったのだ。実際に取り組んでみると、削減目標の2倍のコストを減らせる見通しが立った。

Zwinscher氏は、「SASの支援を受けて、私たちはすべてのマーケットにおいて急速にビジネスモデルの建て直しと強化を図ってきましたが、この過程はまさに顧客と向き合う、ということに終始しました。顧客をよく知り、一対一のマーケティング活動ができるようになってくると、顧客との関係もよい方向に向かいました。毎年1人のお客様を維持することは、何人もの新規顧客を得ることよりも格段に価値の高いことなのです」と結んだ。

Office Depot

課題

ヨーロッパのマルチ販売チャネルにおいて顧客の購入額を増やし、収益を向上させる

ソリューション

SAS Marketing Automation を利用したキャンペーン管理を実施し、特定の顧客層をターゲットとしてパーソナライズしたオファーを行う。

利点

より深く顧客を知ることによってマーケティングコストを削減

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