慶應義塾大学

ユキビタス・マーケティングをリードする、次世代のキーパーソン育成をめざして

ノリッジ・スキル領域の拡充で、SFCのブランド力を強化

全入時代を目前にした今、日本の大学にも競争力が求められはじめている。こうした状況下、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)では、さらなるブランド力向上のために、『SFC Version 2』と名付けられた改革が推し進められている。これは、単なる学科の追加・変更ではなく、キャンパス全体で取り組んでいるメジャーモデルチェンジである。それはたとえば、問題を発見し、情報を分析できる人材育成のためのノリッジ・スキル領域の強化などである。

「このノリッジ・スキル領域は、『データアクイジション(データの獲得)』、『データベース』、『数量的データ分析』、『データマイニング』という4つの大きな柱から成り立っています。充実したカリキュラムの中から、自分の興味や課題にもとづいて、情報活用というものを広く、深く学べるようにコーディネートされているのが特徴です。一連のコースを履修することで、最適なデータベースを構築でき、そこからデータを抽出してモデルを作成し、それをWebに組み込んでどのように動かしてソリューションに結び付けるか、という実際のマーケティングに必要なすべての経験を得られるようになります」(慶應義塾大学 総合政策学部桑原武夫助教授)。

SASは、データ収集からマイニングまで、データ分析における一連のツール群を提供することで、全学生の情報活用におけるリテラシーの大幅向上と、SFCにおけるひとつのコアコンピタンスの実現をサポートしているのである。

マーケティングの文脈で学ぶ実践的データマイニング

SAS® Enterprise MinerTMが利用されている『データマイニング法B』は、最先端領域の講義のひとつとして『ノリッジ・スキル』科目群の中に位置付けられている。主題は、ノリッジ・スキルをマーケティングの文脈上で体験すること。そして複雑なデータベースから、ビジネスに有効な情報を引き出せる能力を備えた人材を育成することである。つまり、技法の細やかなメカニズムといった部分にフォーカスするのではなく、応用に重点をおいた新しい教育プログラムだ。

「90年代、インターネットやメールを普通に使いこなせることがSFCの学生の大きな強みであったように、これからはデータマイニングを自由に駆使できるということが学生の強みになっていくと考えています。そのため、たとえば、学生に小売店の店長といったビジネス上の役割を与え、その文脈上でどのようなマイニング手法を選択し、アクションにつなげていくのかを実践的に体験してもらっているのです」(桑原助教授)。

この講義でSAS Enterprise Minerが選択された理由は、3つある。必要な機能が十分に実装されていること。データ加工が容易であり、他のSASソフトウェアとの連携に優れていること。そして学生が社会人になった時に使用する可能性が高いソフトウェアであることだ。

「実際に使用した時、学生たちはかなりハマるようです。1年生の頃から、JavaやMarkup Languageといったコマンドベースのプログラミング言語を学んできた彼らにとって、ビジュアルでプログラムできるSAS Enterprise Minerは、非常に驚きのあるものであり、フレンドリーに感じられるようなのです」(桑原助教授)。

ますます高まるデータマイニングの重要性

データマイニングは、来るべきユビキタス時代において、ますます重要なものとなっていくだろう。携帯電話や情報家電など、消費者の生活により密接したコンタクトチャネルが実用化されることで、マーケティングデータの質・量がともに大きな変化を遂げると予想されるからだ。

「たとえば、私たちが取り組んでいる研究テーマのひとつとして、学習型のネットワークリモコンの利用があります。これは家中のすべてのリモコン機器をコントロールできるマイクロノードです」と桑原助教授は語る。この新しいノードによって、エアコンをいつOn/Offしたのか、あるいはTVをどのタイミングでOnにし、チャンネルをいつ、どのように変えたのかといったデータを取ることが可能になる。

「つまり、消費者の生活という文脈の中でデータをリアルタイムに取れるため、TVやCM の視聴率、さらにはその視聴パターンなど、消費者のより詳細な動向や価値観を把握できるようになります。そして、消費者に密接したチャネルへダイレクトにピンポイントでのアプローチが可能になるのです。これは言い変えれば、かつてないほど膨大な量のデータが流れ込む、またマーケティングにまったく新しい発想が求められるということでもあります。この時、ビジネスパーソンにとって、データマイニングは欠かすことのできない知識や戦略的ツールとなるはずです。私たちはSAS社をはじめとする、さまざまな企業と連携し合いながら、最先端のマイニング研究や新時代を支える人材教育などを行ない、実践フェーズへと移行しつつあるユビキタス・マーケティングをリードしていきたいと考えているのです」(桑原助教授)。

Keio University
慶應義塾大学 総合政策学部 桑原武夫助教授

課題

全学生の情報活用におけるリテラシーの大幅向上と、SFCにおけるひとつのコアコンピタンスの実現

ソリューション

データ加工が容易であり、ビジュアルでプログラムできるSAS Enterprise Minerでデータマイニングを体験

Back to Top