Federated Department Stores

Macy's の5つの看板部門では、SASを使って
流行に敏感な顧客層をターゲティングしています

Federatedは顧客が求めているものを知っています

すでに2年以上にわたってSASを利用していますが、マーケティング効果は数百万ドル単位で改善しています

Paul Coleman氏
Director of Marketing Statistics

映画『34丁目の奇跡』を見たことがない方でも、ニューヨークの老舗デパート Macy'sのサンクスギビング(感謝祭)・パレードのことはお聞きになったことがあるでしょう。毎年250万人の見物客を集め、テレビ中継を通じて6,000万人以上の人々を魅了しているこの恒例イベントは、1924年以来、人気デパートのブランド認知に大いに貢献しています。

しかし、Macy's Eastをはじめ、Macy's West、Bon-Macy's、Burdines-Macy's、Goldsmith's-Macy's、Rich's-Macy's、Lazarus-Macy'sの親会社となっているFederated Department Storesにとって、CRMは単なる知名度の問題でなく、顧客ロイヤリティを左右する重大な問題なのです。

Federatedは、回帰モデルの構築とデータベース・マーケティングのためにSASを導入し、最もロイヤリティの高い顧客を特定するとともに、どの顧客がダイレクトメールの広告に反応するかといったことを予測できるようになりました。マーケティング統計担当ディレクターのPaul Coleman氏によれば、彼のチームが作成した回帰モデルによって、毎年、全米各地で展開される400近い地域別のマーケティング・キャンペーンの効果は大幅に改善しています。

「メール・キャンペーンを実施するたびに、SASの独自モデルを使って、オファーに反応する可能性の高そうな顧客を予測しています。SASのモデルを利用して顧客を点数化し、それぞれの顧客に適したキャンペーンを選んでいます」とColeman氏は説明します。

また同氏は、全体的に見てSASの導入によって顧客の反応率が高まり、Federatedに多大なる利益をもたらしていると言います。「数百万人の顧客をターゲットとして数百回ものキャンペーンを実施するという当社のマーケティング活動の規模を考えれば、こうした顧客反応率の伸びがどれほどの収益アップにつながるか、すぐにおわかりいただけるでしょう」

要するに、たとえ1回のキャンペーンにおける反応率の伸びが小さかったとしても、年間数百万通もの広告を発送する企業にとっては、その伸びが最終業績に及ぼす影響は決して小さくないということなのです。「すでに2年以上にわたってSASを利用していますが、マーケティング効果は数百万ドル単位で改善しています。どんな企業もアナリティクス・ツールの利用を検討すべきです。Federatedと同じようなサイズの会社であれば、アナリティクス・ツール導入は極めて有効です」とColeman氏は続けます。

さらなる成長につながるチャンスを探る

さらにColeman氏のFederatedにおける取り組みは、会社が発信するマーケティング・メッセージを明確化し、ブランド力を武器として多額の広告投資から利益を回収しつつ、顧客とのコミュニケーションを強化していく、というより大きな目標へと発展していきました。

事実、Coleman氏は、最優良顧客を選別してターゲットとする目的でSASを利用してきた結果、売上向上だけでなく、ダイレクトメールにかかる経費も削減できたと語ります。「ダイレクトメールに反応しない顧客層を特定できれば、送る広告の量を減らすことができますし、そこで節約した予算を、たとえばラジオやテレビといった他の広告活動に流用することも可能です」と説明してくれました。

Federatedは、適切な広告ミックスによって、売上の大部分をもたらす同社の中核顧客層に働きかけることに重点を置いています。具体的には主にファッションに興味をもつ25歳以上の働く女性たちで、こうしたロイヤリティの高い顧客層こそが、今後の成長を支える最大のチャンスを与えてくれるのです。

たとえば、過去に1度だけソファーやダイヤモンドのブレスレッドといった高額商品を買ってくれた顧客よりも、頻繁に贈り物や衣料品を購入してくれる得意客がさらなる利益をもたらしてくれる、と理解することが重要だとColeman氏は説明します。SASの分析ツールを利用して構築した彼の回帰モデルにおいては、流行の商品やお買い得品を探すなら、まずはMacy'sに行くという顧客にターゲットを絞り、そのロイヤリティを高めることを主眼としています。

時間を節約し、創造性を高める

Federatedのコーポレート・マーケティング担当シニア・バイス・プレジデントであるRobin Creen氏は、Federatedは変化を受け入れることに熱心な企業だと言います。同氏は「ファッションに敏感なターゲット顧客のニーズを把握し、それに対応する際には、私たちは、より積極的に、より創造的になろうと努力しています」と語ります。

同社のこの姿勢は一貫しています。2年前Coleman氏がFederatedで働き始めた頃、経営層はデータベース・マーケティングのプログラムを成功させるために必要なものがあれば何でもそろえる、と彼に約束しました。経営層はColeman氏が相当なリソースを要求してくるだろうと予想していましたが、彼は幸いにも「SASを使えばすべて解決します」と言ったのです。

SASを利用してみて、Coleman氏は、アナリストが2人とPCが数台、それから大量のデータさえあれば、自分のミッションは達成できると明言しています。「SASはデータ分析や回帰モデリングに長けた強力なソリューションです。SASを使えば2~3時間でできてしまうことが、もしSASがなかったら何日も何週間もかかることでしょう」と続けました。

Coleman氏の部下のアナリストは、SASのおかげで、特定の製品カテゴリーのターゲットとなる顧客を選んだり、どの顧客がバーゲンのために郊外まで出かけていく傾向にあるかを判断したりといった、業績達成につながるモデル構築のための、創造的な仕事により多くの時間を使えるようになったと言います。

消費者の購買習慣は日々変化していると、Coleman氏は指摘します。競争の激しい小売業界で「SASはわれわれのブランド認知を高め、売上向上に結びつく重要な情報を与えてくれているのです」と結びました。

課題

活気に満ちたデパート店舗で、直販という小売形態を通じてターゲットとする顧客へのサービスを向上させる

ソリューション

SAS Customer IntelligenceがFederatedにとって最もロイヤリティの高い顧客を特定し、どの顧客がキャンペーンに反応するかを予測する