DIRECTV

どの業種でも競争の激しさは年々高まっているが、ペースの速さと過酷さという点ではテレビ放送事業が一、二を争うだろう。DIRECTV社は、市場におけるその地位を脅かそうとするComcast、Dish Network、Apple TV®、Hulu、Netflixなど、さまざまな競合他社の挑戦を受けている。競合他社に追い付かれないために、DIRECTVは数百のチャンネル、独占的なハイビジョン番組、スポーツ視聴契約、デジタルビデオ録画サービス、インタラクティブ・ゲームなどのサービスを、米国およびラテンアメリカの数千万人の契約者に提供している。契約者が視聴に利用する機器とインターフェイスの種類は増え続けており、視聴する場所も多様化の一途にある。

この分野のビジネスモデルが複雑化を極めるにつれ、「収益の漏れ」、つまり契約者からの料金徴収が本来あるべき金額を下回る(または上回る)可能性が生じている。非常に多くの契約者、製品、オファー、チャネルがあるため、漏れる可能性は至るところにある。DIRECTVの収益保証担当ディレクターであるアーロン・バーナーディン(Aaron Bernardin)氏によると、この「漏れ」の検出と是正が大きな課題になっている。

「当社には、約2万人の顧客サービス担当者が使用する複雑なプロビジョニングと課金のシステムがあります。また、そのときの状況により、数十から数百の割引キャンペーンや料金プラン変更を実施しています。これらが複雑に絡み合うと、課金と支払に間違いが起こる可能性があります」(バーナーディン氏)

DIRECTVにとっての答えは、無数にあるシステム、キャンペーン、料金プランを綿密に調べて、ビジネスルールの適用の「隙間」を見つけることにある。「契約者に適切な料金を請求するため、またベンダーとサプライヤーに適切な支払を行うために、このような入れ子構造のビジネスルールを理解し、解読しようとすると多大な時間を費やしています。料金の過小請求は収益漏れの問題となりますが、過大請求は顧客満足度の低下や顧客離反を招きます」(バーナーディン氏)

「鍵となるのは、収益の漏れを見つけ出すことだけでなく、その根本原因を突き止め、組織の適切な人員と協力して体系的な是正を施すことです。問題を解決した後は、再発を定期的に監視します」(バーナーディン氏)


当社は長年のSASユーザーですから、2年前に収益保証部門が発足した際も、SASが当然のように選ばれました。収益漏れの隙間を見つける技術は不可欠な存在となっていますが、SAS側の担当者の対応は常に迅速かつ的確です。また、新しい分析シナリオが毎週いくつも投入されますが、スクリプトの数や複雑さが増しても、SASの高い応答性なら安心です

アーロン・バーナーディン氏
収益保証担当ディレクター

問題の検出にSASが貢献

2年以上前に収益保証部門が発足して以来、DIRECTVは、契約者のアカウントに適用される可能性がある膨大な数のビジネスルールを検証するためにSASを利用してきた。「例えば1ヶ月間の無料視聴を契約者に提供するサービスがある場合、SASでスクリプトを書いて、関連データをさまざまなデータベースから取得し、ビジネスプロセスをエミュレートし、結果をビジネスルールと照合すれば、隙間が生じる場所を特定できます。当社の願いは、常に請求内容が適切であり、正確であることです。これには、契約者側にサービス料金の過払いが生じないことも含まれます。契約していないサービスに料金を請求されるケースが見つかった場合は、同じようにSASを使ってさまざまなデータソースから情報を集め、ルールを検証し、問題があれば是正します」(バーナーディン氏)

収益保証チームが直面している最も難しい課題の1つは、たびたび変更される同社のビジネスルールに遅れずに付いていくことだ。「この業界は変化のペースが速いため、当社のビジネスもどんどん変わっていきます。ビジネスが変われば、それを支えるビジネスルールも変わります。そのため、請求内容を正確に保つために、新しい監視プロシジャを常に作り続けています」(バーナーディン氏)

バーナーディン氏は、DIRECTVとSASとの強い結び付きを指摘し、その関係はSASが同社に提供する素晴らしい価値に根差していると語る。「当社は長年のSASユーザーですから、2年前に収益保証部門が発足した際も、当然のようにSASが選ばれました。収益漏れの隙間を見つける技術は不可欠な存在となっていますが、SAS側の担当者の対応は常に迅速かつ的確です。また、新しい分析シナリオが毎週いくつも投入されますが、スクリプトの数や複雑さが増しても、SASの高い応答性なら安心です」(バーナーディン氏)

プロアクティブな分析への移行

DIRECTVは、SASを利用した収益保証が顕著な収益増に直結することを既に確認済みだ。「会社にもたらされるROI(投資対効果)を定期的に評価しています。取り戻した収益の正確な金額から効果は図れますし、過大請求となるケースを特定したことで回避できた問い合わせ電話の本数も加味しています。取り戻した収益は米国だけで年間1,000万ドルに達します。この金額がそのまま利益に計上されます」(バーナーディン氏)

DIRECTVは収益漏れを起こす隙間の検出と是正を続けているが、この課題に小さな変化が生じつつある。「実は、この活動を続ける中で新たな収益の隙間を見つけるのが少しずつ難しくなってきています。1日のトランザクションは数百万件に達しますが、導入済みのSAS Enterprise Guideはこの規模のデータでも効率よく分析できています。ただし、それにとどまらず、SASを活用してこのデータを深く掘り下げ、隙間と問題箇所をプロアクティブ(能動的/予防的)に特定したいと考えています。そのため、SAS Enterprise Minerを用いた予測分析と記述分析に大いに期待しています。影響が広がる前に問題を是正したり、根本原因をより早く突き止めたりできるようになれば、効率性はさらに向上し、より大きな収益を生み出せます」(バーナーディン氏)

directv-logo

課題

競争の激しいテレビ放送事業の市場で、DIRECTVは柔軟に変更可能な幅広い割引キャンペーンや料金プランを展開している。同社にとっては、収益の漏れを回避し、顧客満足度を高めるために、放送サービス契約者に正確な請求を行うことが極めて重要である。

Solution

利点

収益保証の取り組みにより、1,000万ドル以上の利益を取り戻すことに成功した。高度な割引キャンペーンと料金プランを実施できるようになった。請求書の正確さへの確信を深めることができた。

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