DirectPay

債権回収事業における課題の軽減

DirectPay社、データ・ビジュアライゼーションとアナリティクスを活用して、顧客との関係改善、リスク管理の強化を図り、返済の可能性を最大化

負債とは、多少の差こそあれ誰しもが抱えているものだ。ほとんどの場合は期限内に返済が行われて、負債は消滅する。しかし返済の延滞が続くと、債務管理会社が介入して問題解決の支援を図ることになる。

負債問題は複雑で多様な事情が絡むことも多いため、傾向や顧客行動を予測するのは難しい。主な業務ツールがスプレッドシートである場合はなおさらである。DirectPay社の最高アナリティクス責任者であるコリン・ヌグテレン(Colin Nugteren)氏も、かつては多数のスプレッドシートを扱っていた。同氏の仕事は、買い取ってもよい負債の選定と、最良の回収方法の判断を、DirectPay社が適切に行えるよう支援することだ。

「弊社が必要としていたのは、最新情報の視覚化から、関係の探索、予測とその表示まで、全ての作業を顧客訪問時にモバイルデバイスで行えるソフトウェアでした」と同氏は振り返る。オランダに本拠を置くこの会社では、ビジュアルなデータ探索ツールを導入し、使いやすい直感的な探索機能とダッシュボードを手に入れた結果、社員のデータ活用が向上し、会社の成長の原動力となっているという。

業務の両面における行動の迅速化

DirectPay社では、返済が滞っている請求書や融資債権のポートフォリオを通信事業、公益事業、ネットショップなどの会社から買い取っている。個々のポートフォリオに含まれる延滞中の請求書や融資債権は数百万件に及ぶこともある。合理的な買取価格を設定するためには、個々の消費者や債務者が延滞している金額の回収可能性を的確に把握する必要がある。そこで同社は、SAS® Visual Statisticsで強力な予測分析のプロトタイプを開発し、SAS® Enterprise Miner™を用いて本稼動環境に導入した。こうしたプロセスには以前は数週間から数ヶ月もかかっていたが、ヌグテレン氏の部署では今では数日間で実行できるという。

DirectPay社では、顧客(回収対象者)と接触したのち、彼らに完済を促す最良の方法を特定する取り組みも行っている。この業務でも、前述したようなタイプの予測分析が役立つ。同社では、どのようなプログラムが滞納問題の発生防止に役立ち、どのような提案(を返済が滞った直後に行うこと)が債務者を立ち直らせる効果があるのかを研究している。

SAS Visual Analyticsのおかげで、弊社のスタッフはお客様の目の前でiPad®を取り出し、あらゆるデータをお見せしながら、どのような質問にもお答えできます。このように担当者レベルで情報交換できることは極めて重要です。
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コリン・ヌグテレン(Colin
Nugteren)氏

最高アナリティクス責任者

また、DirectPay社では最近、割賦販売商品の「取り戻し」の対象となっているクルマを探すことを事業とする、DebtScan社という独立の新会社を立ち上げた(クルマをローンで購入すると、完済までの間は信販会社にクルマの所有権があるが、米国の場合、ローン滞納者からクルマを取り戻すことができるのは、裁判所が債権回収執行の評決を出した場合に限られる)。DebtScan社の社員は、ナンバープレートを撮影してデータを収集できるカメラを搭載した専用車を運転して業務にあたる。収集されたデータはSAS® Analyticsを使用してローン滞納者のクルマのリストと照合され、取り戻しの対象であることが判明すると、最寄りの法執行官のオフィスにクルマの現在地が通報される。アナリティクス・ソフトウェアは、対象車を発見した時の情報を用いて、さらに高度な処理を行う。この結果を視覚化すると、特定されたクルマが出没する可能性の高い場所をひと目で把握できる。これにより、限られたリソース(社員や専用車など)の稼働効率が向上し、対象車の回収にかかる時間が短縮され、ひいてはDirectPay社の資金回収が迅速化することになる。

さらに効率的なプロセスの追求

予測分析とSAS Visual Analyticsを採用する前のDirectPay社では、支払行動に関する大量のデータがあるものの、それを効果的に活用できていない状況だった。データウェアハウス・システムにアクセスできるのはIT部門のみだったため、全ての情報提供要求がIT部門に殺到していたという。「私たちの作業は常に遅れていました。それが今では、毎日、毎時、毎分いつでも関連データを利用できるようになっています」(ヌグテレン氏)

顧客や潜在顧客を訪問する際も、社員はタブレットやスマートフォンで情報を閲覧・操作できるため、その場で出た質問にも簡単に回答できる。また、社員は業務指標を追跡し、自分の回収業務がどれほど有効に機能しているかを把握することもできる。「SAS Visual Analyticsのおかげで、弊社のスタッフはお客様の目の前でiPad®を取り出し、あらゆるデータをお見せしながら、どのような質問にもお答えできます。このように担当者レベルで情報交換できることは極めて重要です。」

ジオマッピング機能は、滞納率の高い地域を素早く把握するために役立っており、DebtScanの専用車を適切な地域に派遣することが可能になっている。「朝起きると、実に興味深い情報が山ほど入ってきています。以前とは雲泥の差で、どこにいても仕事ができると感じます。ソフトウェアでここまでできるとは思ってもいませんでした」(同氏)。

同社のシステムは、債務者との良好な関係の維持にも役立っている。回収担当者は、個人に連絡した回数や、誰が連絡に応じ、誰が応じようとしないかを把握している。「こちらが親身になって接すれば、相手もより多くの情報を共有してくれます。その結果として延滞の解消が早まり、それがDirectPayの業績向上につながるのです」(同氏)

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課題

  • 買い取ってもよい負債の選定と、最良の回収方法の判断を適切に行う必要があった。
  • 買い取り候補の負債ポートフォリオの評価に長い時間がかかっていた。
  • スタッフが情報のアクセス、分析、共有を迅速に行えなかった。

ソリューション

導入効果

  • 債権回収プロセスの各所で求められる個人の事情を踏まえた判断に必要となる、顧客の情報を総合的に把握。
  • 個々の債務者レベルでリスクを管理できるようになったことにより、収益性が向上。
  • 全ての従業員が情報を活用できるようになったことで、協力して最良の行動を判断する業務体制が実現。

DirectPay社について

DirectPay社は、債務者管理と信用管理を専門とするオランダの企業です。

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