Citibank Singapore Limited.

マーケティング戦略の実践によって顧客シェア拡大を狙う

シンガポールにおける金融業、特に銀行業は非常に競争が激しく、複雑なビジネスである。同国の人口はわずか420万人と、サービスを提供する対象者数は既に限られているので、変化する顧客ニーズに対応し、顧客が長年切望してきた金融商品を提供することができれば他社を大きくリードできるという仕組みになっている。そこでCitibank Singaporeは、SASを利用して、顧客をより深く理解する取り組みを開始した。

顧客行動を徹底的に分析した結果、Citibank Singaporeは、商品ラインやマーケティング・アプローチを調整し、顧客の要求と必要性を満たすことに成功したのだ。キャンペーンの対象と実行を最適化することで、これまでにない多くの顧客の感心を惹きつけることができた。さらに、重大な損益分岐点について理解が深まったことによって、顧客収益性も改善に向かっていった。

世界最大の金融サービス企業Citigroupを親会社にもつCitibank Singaporeは、支店数を増やすといった物理的な事業拡大が制限されている環境にありながら、集約的なオペレーション管理を行いつつ、24時間365日体制のコールセンターやダイレクトメールを駆使して、リモートでサービス提供を行うことを基本のビジネスモデルとしてきた。クレジットカードやローン商品の販売には複数の顧客タッチポイントやチャネルが使われており、例えば自動車販売店にローン商品の販促を委託するといった方法で、特定業界との連携を促進し、市場におけるアプローチ範囲の拡大を試みている。



SAS については、はっきりと ROI を実感しています。SAS は当社の分析能力を支える生命線であり、マーケティング活動に成功をもたらしてくれました。

Eric Sandosham 氏
意思決定管理担当ディレクター

Citibank Singaporeで意思決定管理担当ディレクターを務めるEric Sandosham氏は、「分析力という点では、私たちは業界のリーダーだと言ってよいと思います。改革を行うことになった経緯は、この熾烈な競争の場においてより深くお客様を理解し、よりよいサービスを提供したいと考えたからです。それには、これまでとは違う斬新な方法で顧客に働きかけ、顧客シェアを増やしていかなければなりません。当社はエンタープライズ・インテリジェンス・プラットフォームへの投資を10年以上も前に開始しています。分析ソリューションに選んだのはもちろんSASでした」と語った。

Citibank Singapore

課題

競争激化の中で、シェア拡大と顧客の収益率アップを目指す

ソリューション

エンタープライズ・インテリジェンス戦略の一環として、SASの分析機能を活用して、マーケティングおよび営業部門、経営層の意思決定を支援するビジネス・インテリジェンスを提供

利点

より精度の高い顧客に対する洞察を得ることによってマーケティングキャンペーンのターゲットを絞り込み、より早く損益分岐点へ到達できるようになった結果として、申し込み率が大幅に改善される。SASは、リスク管理、スコアカード、パフォーマンス・マネジメント、営業報酬管理などの領域で信頼性の高い洞察を提供している

Citibank Singaporeは、次のような主要業務を含む、全般的な業務にSASのビジネス・インテリジェンスを活用している。

  • マーケティングおよびキャンペーン管理
  • 業績測定と業績管理
  • スコアカードの構築
  • リスク・マネジメント
  • 営業コミッションと奨励金

「SASの処理速度には非常に満足しています」とSandosham氏は言う。「それに、誰がシステムにアクセスできるか、どう情報を共有するかも、確実にコントロールできます。一度指定すれば、都度繰り返し指示する必要はありません。」

マーケティングはSASが支援している重要な業務領域の1つだ。Sandosham氏は「銀行は、サービスを提供するのが仕事ですから、お客様の要望やそのコミュニケーション方法をよく理解すべきです。その点、当社では、あらゆるデータがSASのシステムに集約されていますので強みになります。必要なデータを探し出し、そこから導き出した洞察を利用して新商品の開発に役立てています」と説明する。

このようにしてCitibankは、より顧客の要望に近い、ターゲットを絞った商品の提案が行えるようになっていった。「市場の進化とともに人々の金融知識は豊富になってきましたが、その一方で新種のリスクも現れます。我々は、“一生のファイナンシャル・パートナー”として顧客とともに歩んでいきたいと考えているのです」とSandosham氏は語る。

こうした戦略を実現するために、SASはキャンペーン活動の最適化を担っており、例えば、顧客行動の分析に基づいて、クレジットカードの残高を別のカードに移行することを提案している。「我々は適切な提案を行わなければなりません。仮にお客様にとってメリットのない残高移行を薦めたりすれば、数年以内にそのお客様との取引を失うことになるでしょう。ですから、アプローチは慎重に行なっていきます」とSandosham氏は説明を続けた。

Citibankは、マーケティングに関する意思決定の際に経験や直感だけに頼らず、SASを使ってのプロセスの向上を図っている。一例を挙げれば、6万人の顧客に対してサンプルメールを送付して、反応をモデル化し、さらに提案した価格別に結果を分析していく、といった具合だ。

「こうした分析によって、お客様毎に反応率や申し込み率を予測することができるようになります。提案する価格がどう影響するか、価格帯によってどれくらいのスピードで返済が行われるかといったことも検討できます。このようにして得た情報を一括して最適化エンジンに集約しています。こうしたアプローチを採ることで、銀行が目標とする最終業績を見据えながら、一人ひとりのお客様に適切な提案を行うことが可能になるのです。今ではこの仕組みが機械のように正確に作動しています。毎月、コールセンターをはじめ、その他のタッチポイントに送る目標数値が弾き出されます。達成率をコントロールすることも可能です。この一連の活動をSASが支えてくれています。」Citibankは、SASの支援により、申し込み率の飛躍的改善に成功したのだ。

CitibankにおけるSASの役割はシンガポールから、さらに拡大していった。「シンガポールという枠を超え、米国以外の地域でテクノロジー基盤として採用されました。ですから、SASは、各地のオペレーションを支え、その強化に役立っています」とSandosham氏は語る。

インターナショナル意思決定支援&タッチポイント・テクノロジー最高責任者であるAnup Das氏は、「SASは、当社のウェアハウス・ソリューションにとって不可欠な存在です。パワーユーザーである現場担当者も、分析ツールとして非常に便利だと評価していますし、徐々に深い知識を引き出せるようになってきています」と述べた。

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